浮気がバレても懲りずに繰り返す心理について

繰り返す裏切り──何度バレても懲りない不倫人たち

  • 2025年06月27日
  • 2025年06月27日

「配偶者が冷たいから仕方ない」
「本気じゃないから浮気じゃない」
「誰にでもあることだ」
――このように、自分の行動を正当化し、罪悪感を感じずに済む理由を作り上げるのが、不倫を繰り返す人の特徴です。

これは「認知的不協和の解消」と呼ばれ、矛盾する行動(=不倫)と価値観(=悪いこと)とのギャップを、言い訳で埋める心理作用です。

■1. 「バレなければ問題ない」という思考麻痺

不倫を繰り返す人の中には、「バレさえしなければ問題にならない」と、本質的な倫理観を欠いた考えに陥っているケースがあります。
この心理にはいくつかの段階があります。

● 最初は「悪いことをしている」という自覚がある

最初の不倫では、誰もが多少なりとも罪悪感を抱きます。
「バレたらどうしよう」「こんなことしていいのか」と、内心は揺れているのです。
しかし、その葛藤を乗り越えて行動してしまったとき――脳は「バレなかった」という経験を“成功体験”として記憶してしまいます。

● 慣れとともに“倫理的感覚”が鈍っていく

時間が経つにつれ、最初の罪悪感は徐々に薄れ、「またやっても大丈夫だろう」という思考にすり替わっていきます。
これは、倫理的なラインが少しずつ後退していく「モラルスライディング」と呼ばれる現象でもあり、本人の中で“不倫=たいした問題ではない”という認識に変化していくのです。

● 「バレたら謝ればいい」という開き直り

やがて、「バレなければいい」ではなく、「バレてもどうにかなる」という楽観的な思考に至ることもあります。
その裏には「過去に謝って済んだから、また今回も何とかなる」という、軽視と慢心があるのです。

● 思考麻痺がもたらす危険性

このような状態になると、もはや不倫そのものが「悪いこと」だという意識すら薄れ、感情と行動が切り離されてしまいます。
自分の行動が誰かを深く傷つけているという想像力が働かなくなるのです。

■2. 強い快楽記憶と“中毒”状態

不倫には、“理性ではわかっていてもやめられない”という、まるで依存症のような性質があります。
それは単なる恋愛ではなく、脳が強く快楽を記憶し、それを再び求めてしまう中毒的状態に近いものです。

● 不倫は「強い報酬刺激」になる

人は、報酬(快感)を得ると脳内でドーパミンが分泌され、それが「またやりたい」という欲求の回路を強化します。
不倫においては、

  • 禁断の関係ゆえのスリル

  • 秘密の共有による一体感

  • 「求められている」と感じる高揚感

  • 現実逃避できる非日常感

これらが一気に脳の報酬系を刺激し、通常の恋愛よりも強く記憶に残りやすいのです。

● “快楽記憶”は時間が経っても消えない

たとえ一度別れたとしても、脳に刻み込まれた快楽の記憶は簡単には消えません。
それどころか、時間が経てば経つほど美化され、「あのときは良かった」という錯覚に陥ることすらあります。
この現象は、薬物依存やギャンブル依存と同様、**快楽に紐づく記憶の再燃(リラプス)**として知られています。

● 現実が退屈に感じる“感覚の鈍化”

不倫にハマった後、家庭や日常生活が「物足りなく」「つまらなく」感じるようになる人もいます。
これは、強い刺激に慣れてしまった脳が、平穏な生活では満足できなくなっている状態です。
感覚のハードルが上がり、再び同じような刺激を求めて不倫に走ってしまう――これが「依存性の再発」です。

● 中毒と自覚できない“依存の罠”

不倫に中毒している人ほど、「自分はちゃんと理性で判断している」「気持ちの問題だからやめようと思えばやめられる」と思い込んでいます。
しかしそれは、依存症における典型的な“否認”の症状です。
自覚のないまま中毒が進行し、やがて人間関係・家庭・信用までも失って初めて、深刻さに気づくことになります。

■3. 自己正当化と責任転嫁

不倫を繰り返す人の多くは、自分の行動を「悪いこと」と理解していながらも、心の中でそれを無理やり正当化しようとします。
そうしなければ、罪悪感に耐えられないからです。
そしてその過程で生まれるのが、「自己正当化」と「責任転嫁」という2つの防衛反応です。

● 自己正当化の典型例

  • 「配偶者が自分をわかってくれないから仕方ない」

  • 「本気じゃないから浮気にはあたらない」

  • 「誰だって一度くらい間違えるものだ」

  • 「自分だけが我慢するなんて不公平だ」

これらはすべて、“悪いことをしている自分”を守るための心の言い訳です。
実際の行動は変えずに、思考のほうを都合よくねじまげることで、罪悪感を軽減しようとするのです。

このような状態は、心理学では「認知的不協和の解消」と呼ばれます。

◆ 認知的不協和とは?
自分の価値観(浮気は悪い)と行動(浮気をした)が矛盾したとき、その不一致によるストレスを解消するために、思考や感情のほうを歪めて納得しようとする心理現象。

つまり、「悪いことをしている」という現実を直視せず、「悪くない理由」を頭の中で作り上げてしまうのです。

● 責任転嫁という逃げ道

自己正当化がエスカレートすると、やがて矛先は他者への責任転嫁へと向かいます。

  • 「あの人が誘ってきたから仕方なかった」

  • 「家にいても安らげないから外に逃げた」

  • 「本当は離婚したいのに、相手が話を聞いてくれない」

これらの言い分は、すべて「自分は被害者」だという立場をとるための論理です。
責任を自分で引き受けず、誰かのせいにすることで自分を守ろうとするのです。

しかし、誰に何をされたとしても、「不倫を選ぶかどうか」は自分自身の選択であることは変わりません。

● 正当化を続ける限り、変われない

不倫を繰り返す人に共通しているのは、「行動を改めるよりも、言い訳を探す」傾向が強いことです。
自分と向き合うことを避け、感情をごまかし、現実から目を逸らし続ける限り――
何度バレても、同じ過ちを繰り返すことになるのです。

■4. 本質的な課題から逃げているだけ

不倫を繰り返す人は、一見すると自由奔放に恋愛を楽しんでいるように見えるかもしれません。
しかしその裏には、本質的な問題と向き合うことから逃げているだけというケースが少なくありません。

● 「不満の原因」は外ではなく内側にある

「夫婦関係が冷めたから」「相手に癒されたいから」と外に刺激を求める人の多くは、
本当は自分自身の中にある、寂しさ・劣等感・虚無感・承認欲求の欠如といった問題を抱えています。

にもかかわらず、内面と向き合うことはせず、
「新しい恋」や「ときめき」という一時的な興奮でごまかしてしまう――
これはまさに、「根本的な課題」からの逃避です。

● 恋愛でしか自分を保てない

本質的な課題に向き合えない人ほど、「恋愛」に依存する傾向があります。

「誰かに求められていないと不安」
「常に特別扱いされていたい」
「現実がつらいから、恋に逃げたい」

――これらの心理はすべて、心の空白を埋める手段としての恋愛です。

だからこそ、一人になるのが怖くて、別れてもまたすぐに誰かと関係を持つ。
相手が誰であれ、本質的には「恋がしたい」のではなく、「孤独を感じたくない」だけなのです。

● 向き合わないかぎり、何も変わらない

本当に大切なのは、不倫を止めさせることではありません。
なぜ、そのような行動を繰り返してしまうのか?
何を恐れて、何から逃げているのか?
――この“内側の問い”に向き合わなければ、たとえ不倫をやめたとしても、別の依存対象を見つけるだけかもしれません。

本人が「問題は自分の内側にある」と気づき、真剣に向き合おうとする意志がなければ、
周囲がどれだけ説得しても、行動が変わることは難しいのです。

■5.「反省=行動の修正」ではない

不倫が発覚したとき、ほとんどの加害者はこう言います。

「本当に反省してる」
「二度としない」
「大切なのはお前だけだ」

しかし――その言葉は、本当に“心からの反省”でしょうか?
そしてなにより、「反省」が本当に“行動の変化”に繋がっているでしょうか?

●「謝ること」が目的になっている

本来、反省とは「自分の非を認め、改めようとする姿勢」そのものです。
ところが、不倫を繰り返す人の多くは、「怒られないための謝罪」「その場を収めるための反省」をしているに過ぎません。

つまり、反省の本質が「自分を守る手段」にすり替わっているのです。
だから、涙を流して謝っていたはずなのに、数ヶ月後にはまた同じことを繰り返してしまうのです。

●「反省=感情」だと誤解している

本人の中では、「申し訳ない」「悪いことをした」という感情は確かにあるかもしれません。
しかし、その感情だけでは行動は変わりません。
本当の反省とは「感情」+「行動の修正」がセットでなければ意味がないのです。

たとえば、同じ道を歩いていて毎回つまずく人が「またつまずいた、反省しよう」と言っても、
次も同じ歩き方をしていれば何も変わりません。
必要なのは「歩き方を変える」=具体的な行動修正です。

●「やり直す」と「改める」は違う

不倫の加害者がよく言う言葉に「もう一度チャンスをください」があります。
けれどそれは、「以前と同じ関係に戻りたい」というだけで、
自分が変わる覚悟や努力を伴わない場合も非常に多いのです。

「反省している」という言葉の本当の意味は、

・再発防止に努める
・信頼を回復するための時間と行動を積み重ねる
・自分の未熟さや弱さと向き合い、改善する努力をする

という姿勢に現れるべきです。口先だけの謝罪や「わかったふり」では、信頼は回復しませんし、再発のリスクも極めて高いままです。

■ 7.「失う怖さ」を本気で実感していない

不倫を繰り返す人に共通する特徴のひとつが、「失う怖さ」に対して鈍感であるという点です。
つまり、配偶者の信頼、子どもとの関係、家庭という居場所、自分の社会的信用――
そうしたかけがえのないものを、本気で失うかもしれないという現実感を持てていないのです。

●「離婚なんてしないだろう」という油断

不倫をする人のなかには、「なんだかんだで妻(夫)は別れないだろう」「謝れば許される」と、高をくくっている人が少なくありません。
これは、過去に許された経験や、相手が優しすぎるがゆえに「本気で見捨てられることはない」と思い込んでいる心理から来ています。

そうした慢心は、「反省の深さ」を決定的に甘くする要因となり、同じ過ちを繰り返す温床になります。

●「自分にはまだ余裕がある」という誤解

また、「家庭もあって、不倫相手もいて、両立している今の自分はうまくやっている」と錯覚しているケースもあります。
これは一種の万能感で、自分の置かれた危うさや、関係の綱渡り状態に気づけていない状態です。

結果、危機感も反省も希薄なまま、「欲しいものを同時に持ち続けられる」という非現実的な期待に浸ってしまうのです。

●「本当の喪失」は、現実になって初めて痛みを伴う

残念ながら、こうした人たちは本当にすべてを失ったときになって初めて、「あのとき、ちゃんと向き合えばよかった」と気づくことが多いです。
しかしそのときには、信頼は崩壊し、家庭は壊れ、子どもの目にも「裏切った親」として映ってしまっているかもしれません。

「失ってから後悔する」では遅い――
その現実を、本気で突きつけられない限り、不倫を繰り返す人の目は覚めないのです。

■ 8.「許してくれる」人に甘える構図

不倫を繰り返す人が、何度も同じ相手(配偶者)を裏切る背景には、「この人はまた許してくれるだろう」という甘えの心理があります。

最初の浮気が発覚したときに、「泣いて謝ったら許してもらえた」「怒られたけど結局は離婚されなかった」――
そんな経験があると、不誠実な行為の“代償”を軽く見積もるようになります。

● 優しさを「支配の材料」にしてしまう

本来、相手が見せてくれた許しや思いやりは、心からの善意であり、関係を修復しようとする努力の現れです。
しかし、繰り返し不倫をする人にとっては、それが**「コントロールできる」「戻れる場所がある」という都合のよい認識**にすり替わってしまうことがあります。

相手の優しさが、「この程度なら大丈夫」という“安心材料”になり、真剣に反省する機会を失わせてしまうのです。

●「怒らない人=何をしてもいい人」ではない

許してくれる人は、何も感じていないわけではありません。
本当は怒りや失望でいっぱいなのに、それでも関係を続けようとするのは、愛情・家族・生活を守りたいという強い意志ゆえです。

しかし、その内側にある痛みや我慢に気づこうとせず、「また同じことをしても大丈夫」と勘違いする人は、相手の人間性を軽視していると言わざるを得ません。

●「許し」はゴールではなく、試されている“再出発点”

許されるということは、「もう一度信じてみる」という希望を与えられたということです。
それは決して、「何度裏切っても愛される」という保障ではありません。

不倫を繰り返す人がその意味に気づかず、相手の感情をないがしろにし続ければ、最後には“もう限界”という別れが待っていることになるでしょう。

■ 9.「刺激」への依存と、家庭の“日常”への飽き

多くの不倫を繰り返す人に共通しているのが、「日常生活に飽きてしまう」という心理です。
特に長く続く結婚生活の中では、毎日がルーティン化し、刺激やドキドキ感が薄れてしまいがちです。

● 刺激への渇望が強くなるメカニズム

不倫相手との関係は、多くの場合、非日常的な「刺激」「秘密」「背徳感」を伴います。
これらは脳内のドーパミンという快楽物質を大量に分泌させ、強い快感をもたらします。

その快感は「日常の退屈」と対比され、余計に魅力的に感じられてしまうのです。

● 家庭の“日常”はどうして退屈に感じるのか?

長年連れ添った配偶者との関係は、安心感や安定をもたらす一方で、変化が少なく新鮮味が失われやすい特徴があります。
仕事や育児、家事などの責任も加わり、心の余裕がなくなると、刺激への欲求はますます強くなります。

● 刺激への依存がもたらす悪循環

一度「非日常」の快感を経験すると、脳はそれを求め続けます。
その結果、家庭の平凡な日常に対して不満を感じやすくなり、不倫行動を繰り返す原因となるのです。

この刺激依存は、ギャンブルやアルコール依存に似た心理状態と言われており、本人の自制だけではなかなか断ち切れないこともあります。

● 解決の鍵は「日常の中の小さな変化」

このような刺激依存に陥らないためには、家庭やパートナーとの関係の中に**「小さな新鮮さ」や「変化」**を取り入れることが重要です。
例えば、二人で新しい趣味を始めたり、普段とは違う場所へ出かけるなど、日常に意識的な変化を加える努力が必要です。

■ 10. 不倫を「悪いこと」と認識できない思考の歪み

不倫を繰り返す人の中には、そもそも「自分の行為が悪いことだ」と深く認識できていないケースが少なくありません。
この認識の欠如は、単なる無知や鈍感さだけでなく、心理的な「認知の歪み」が関係しています。

● 認知の歪みとは?

認知の歪みとは、現実を客観的かつ公正に認識できず、自分に都合よく物事を解釈する心理的な偏りのことです。
これにより、本人は自分の不倫行為を正当化し、問題の本質から目をそらしてしまいます。

● 代表的な歪みパターン

  • 自己中心的思考
    「自分の欲求や感情が最優先で、他人の気持ちや立場を軽視する」
    → 配偶者や家族への影響を考えず、自分の快楽を追求してしまう。

  • 被害者意識の強調
    「配偶者が自分に冷たい、理解してくれない」という理由で、自分の不倫行為を正当化する。
    → 自分は被害者で、悪くないと感じる。

  • 白黒思考
    「浮気は本気じゃないから悪くない」「愛していなければ罪ではない」という極端な判断。
    → グレーゾーンを作り、自分の行動を甘く見る。

  • 合理化
    「誰でもやっていること」「たまの楽しみだ」と周囲や社会一般の認識を都合よく利用し、自分の行動を軽視する。

● なぜ認知の歪みが生じるのか?

この歪みは、心理的防衛機制の一つでもあります。
「自分が悪者だと認めるのは辛い」「罪悪感に耐えられない」ため、無意識に自己正当化や否認をしてしまうのです。

● 認知の歪みがもたらす影響

この歪みが強いと、反省や改善の意欲が生まれにくくなり、結果的に不倫を繰り返す温床となります。
また、周囲の信頼も失い、家族関係や社会的信用の崩壊を招く危険があります。

■ 11. 問題の根は「浮気」ではなく「心の空洞」

不倫を繰り返す人の多くは、単に「浮気が好き」なわけではありません。
その背景には、満たされない「心の空洞」が存在していることが少なくないのです。

● 心の空洞とは何か?

心の空洞とは、精神的な孤独感や自己価値の低さ、愛情の欠乏感など、内面にぽっかりと開いた穴のような感覚を指します。
この空洞は、物質的には満たされていても、心が満たされていない状態を意味します。

● 浮気がその空洞を埋める一時的な手段になる

不倫や浮気は、その空洞を埋めようとする行為の一つであり、刺激や愛情、承認欲求を一時的に満たします。
しかし、それは根本的な解決にはならず、むしろ空洞を広げてしまうこともあります。

● なぜ心の空洞は生まれるのか?

  • 自己肯定感の低さ
    自分に自信が持てず、常に他者からの評価や愛情を求め続ける。

  • 孤独感や孤立感
    家族や友人とのつながりが希薄で、心の拠り所がない。

  • 感情の抑圧
    本音や弱さをさらけ出せず、心の奥底に感情を閉じ込めている。

  • 過去のトラウマや傷
    幼少期の愛情不足や心の傷が癒えていない。

● 浮気は「逃げ」か「補充」か

不倫は、心の空洞に対する「逃げ」の手段であることもあれば、「愛情の補充」として機能することもあります。
どちらにせよ、根本的には自分の内面の問題に向き合わなければ、同じパターンを繰り返す可能性が高いのです。

● 真の解決策は「心の空洞」に向き合うこと

この空洞を埋めるには、外部の刺激ではなく、自己理解と自己受容が不可欠です。
カウンセリングや心理療法、自己啓発などを通じて、自分自身の心と向き合い、内面を整えていくことが大切です。

■まとめ:繰り返す不倫は「病み」と「逃げ」の表れ

一度の過ちならまだしも、何度も繰り返す不倫は、もはや「うっかり」ではありません。
そこには明確な心理パターンと、変える努力をしない本人の弱さがあります。

許すかどうかを決める前に、その人と関わり続けることが、あなたの人生にとって本当に幸せかを、今一度考えてみてください。

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