独身と嘘をついていた彼氏
昔に比べ交際している彼氏に既婚者の疑いがあるので調査してほしいというご相談が増えました。
なかには、もし彼氏が既婚者であった場合は相手に慰謝料を請求したいという問い合わせもある。
もし既婚者だった場合はある三つの条件を満たし、「貞操権の侵害」を受けた証拠があれば慰謝料を請求することができる。
貞操権とは性的関係を持つ相手を自分で自由に選べる権利のことで、この意思決定の自由を侵害することを貞操権の侵害という。
貞操権の侵害が認められれば、彼氏から権利侵害されたことによって受けた精神的苦痛の損害賠償金を請求することができる。
貞操権の侵害が認められるには以下の三つの条件に該当する必要がある。
・独身と嘘をついていた
・結婚前提の交際であった
・肉体関係があった
独身と嘘をついていた
独身と嘘をついて既婚者であることを隠し、女性と肉体関係を持てば貞操権の侵害に該当する。
女性は独身と聞いていたからこそ、それを信じて交際し肉体関係を持った訳であってこれが既婚者と聞いていたらまず交際しようとは思わないだろう。
女性は肉体関係を持つのに相手が独身かどうかは非常に重要な事情であり、既婚であること隠したり偽る行為は自由な意思決定を阻害する行為になる。
そのため、独身と嘘をつかなくても、指輪を外す、独身者限定の婚活パーティに参加するなど独身者と誤解を招くような行為も貞操権の侵害に該当する。
結婚前提の交際であった
交際相手の彼氏が結婚する気もないのに結婚前提の交際と見せかけて肉体関係を持った場合、貞操権の侵害に該当する。
女性からすれば、肉体関係を持つ判断は結婚相手になるかという事情は非常に大きい。結婚前提の交際だったからこそ肉体関係を持った人も少なくないはず。
婚約などの事情は必要ないが、将来的に結婚をほのめかすような発言しており、それを信じたがために肉体関係を持った状況であれば権利侵害になるといえる。
肉体関係があった
貞操権は肉体関係がないと侵害されたとはみなされない。
貞操権は自分の自由な意思で決める権利なので、性行為のないプラトニックな関係だった場合は貞操権の侵害とみなされず慰謝料の請求は難しいだろう。
貞操権の侵害を立証する証拠
貞操権の侵害を理由に慰謝料を請求する場合、それを裏付ける証拠が必要となってくる。
その証拠は前述でも話したように、独身と嘘をついていた、結婚前提の交際であった、肉体関係にあったことを証明する証拠が必要である。
独身と嘘をついていたことを証明する証拠はLINEのやり取り、マッチングアプリなどのプロフィール、婚約指輪を外している写真など。
結婚前提の交際であったことを証明する証拠は結婚を匂わせるLINEのやり取り、プレゼントされた婚約指輪、結婚式場の下見や予約など。
肉体関係があったことを証明する証拠は性行為をしたLINEのやり取り、ホテルの領収書や予約情報、妊娠や中絶した診断書などが挙げられる。
既婚男性と交際していた場合、住所は大体の場所しか聞いてない、身分証明書を見たことがない、連絡先もLINEしか知らないケースが多い。
男性からすれば、妻や交際相手が疑いだしたり、家族にバレたりなど何か問題が起きればそのままフェードアウトしようと考えてるのだろう。
既婚者の疑いがある彼氏と最近連絡が取りづらくなってきていることがあれば逃げ得をされない為にも早めに対処することをおすすめしたい。
