不倫人の言い訳大全──横浜の探偵が見た現実をねじ曲げてまで守りたい“自分勝手な正義”
- 2025年08月07日
- 2025年08月08日

不倫をしている人たちは、なぜこんなにも自分に都合のいい言葉で現実を正当化できるのか──
探偵として数多くの不倫調査に関わってきた中で、私たちは彼らの“言い訳”に共通するパターンと心理を何度も目にしてきました。
「本気じゃない」「家庭はもう終わってる」「子どもには関係ない」──そんな言葉の裏にある、自己防衛と責任逃れの構造。
本記事では、現場で聞いた生々しい声をもとに、不倫カップルが現実をどうねじ曲げ、自分を正当化しているのかを探ります。
■1. 「これは本気じゃないから不倫じゃない」
不倫をしている本人たちが最初によく口にするのがこの言葉です。
「遊びだった」「本気じゃないから問題ない」──まるで罪の重さが“気持ち”の度合いで変わるかのように。
ですが、私たち探偵は知っています。その“遊び”の裏で、配偶者がどれほど傷ついているかを。
本気じゃなければ許されるというのは、ただのごまかしでしかありません。
●「本気じゃなければ許される」という都合のいい理屈
調査対象者の多くは、自分が悪者になりたくないがために「本気じゃない」と言い訳します。
まるで「恋愛感情がなければ不倫じゃない」とでも思っているようですが、裏切られた側にとっては関係の深さなど関係ありません。
隠れて会っている、嘘をついている、家庭よりも外の相手を優先している──それだけで十分、心の裏切りです。
●“本気じゃない関係”に注がれる本気の行動
実際に現場で見ていると、「本気じゃない」と言いながら、密会の頻度は高く、時間も長く、プレゼントや旅行までしているケースが多々あります。
誰かと会うために嘘をつき、アリバイを作り、こっそり時間を作る。
それは“本気”の行動ではないのでしょうか?
本気じゃないなら、そこまで労力をかける必要があるのか──その矛盾を、探偵は冷静に見ています。
●“遊び”で壊された家族の現実
本気か遊びかは、加害者が決めるものではありません。
被害者である配偶者は、「たかが遊び」のせいで眠れない夜を過ごし、日常の安心を失い、自己否定に陥ることさえあります。
「遊びだった」で済ませられるほど、傷は浅くないのです。
ある依頼者は「遊びでも、裏切りには変わりない」と涙を流していました。
その言葉が、この言い訳の虚しさを物語っています。
●“言い訳”が、さらに信頼を損なう
浮気や不倫が発覚したとき、「本気じゃないから」と言い逃れをすることで、かえって信頼は深く傷つきます。
裏切った事実に向き合おうとせず、軽く済まそうとする姿勢が、被害者の心に二重三重のダメージを与えるからです。
探偵として、そうした言い訳に怒りを通り越して落胆する依頼者を、何人も見てきました。
●「本気じゃない」という言葉の裏にある逃げ
この言葉は、相手を守るためでも、家庭を思っての配慮でもありません。
ただ、自分の立場を守るための“逃げ”に過ぎないのです。
私たち探偵は、数多くの現場でこの言い訳を聞き続けてきました。
そして毎回、「本気じゃなければ傷つけていいのか?」という問いが、心に残ります。
答えはいつも同じです。
裏切りに“軽さ”など存在しません。
■2. 「夫婦関係はもう終わってる」
調査対象者がよく使う言い訳のひとつが、「夫婦関係はもう破綻しているから不倫ではない」というものです。
「会話がない」「愛情がない」「ただの同居人」──そんなふうに語りながら、実際には家庭で普通に生活を送り、家族行事にも参加している姿を私たち探偵は何度も見てきました。
“終わっていることにしてしまえば裏切りではない”と信じ込みたいのでしょうが、現実はまったく違います。
●“気持ちが冷めた”=不倫していい理由ではない
「もう気持ちはない」と口では言っても、家では普通に会話をし、食卓を囲み、休日には家族で過ごしている。
その様子を聞くたびに、本人の主張との矛盾に驚かされます。
夫婦の感情が冷めていたとしても、まだ婚姻関係にある以上、他に関係を持つことは裏切りです。
「冷めた」という主観で、誓いを反故にしていいわけではありません。
●“終わった夫婦”を演じる一方で家庭を維持している現実
浮気相手には「家庭はもう終わってる」と言いながら、実際には誕生日や記念日を祝い、子どもの進路の相談にも関わっている。
そうした夫婦の様子を知ると、どこが“終わっている夫婦”なのかと疑いたくなることもあります。
家庭の中で責任を果たしながら、外では別の顔を見せている──それは“終わっている”のではなく、“二重生活”です。
●「終わってる」と言い切ることで罪悪感から逃げている
「夫婦関係はもう壊れてるんだ」と自分に言い聞かせることで、浮気に対する罪悪感を軽減しようとしているのでしょう。
でも、関係を終わらせる手続きも、話し合いもせず、ただ自分の都合で「終わったことにする」のは、一方的すぎる逃避です。
終わっていない関係に線を引くのなら、まずは誠実な行動が必要なはずです。
●依頼者は“関係を続ける努力”をしていた
探偵として依頼者と接していると、「家庭を修復したくて努力していた」「関係が冷めてきたと感じても、歩み寄ろうとしていた」という声をよく聞きます。
一方的に「終わった」と切り捨てられるその姿勢に、深い悲しみを感じる依頼者が多いのです。
相手がまだ関係を守ろうとしているのに、それを無視して外で関係を築くのは、ただの自己中心的な行動です。
●“夫婦関係の破綻”は、逃げ道ではない
法律上も、「不倫ではない」と主張するには“婚姻関係が完全に破綻していたこと”の証明が必要です。
気持ちの問題ではなく、客観的な状況が伴って初めて成立するものです。
「終わってる」と言って不倫を正当化しようとする人ほど、実際には何も終わらせようとしていないのが現実です。
■3. 「妻が冷たい。理解してくれない」
浮気や不倫をしている人が、罪悪感から逃れるために最もよく使うのが「家庭に居場所がなかった」「冷たくされて寂しかった」という言い訳です。
外で他人と関係を築く理由を、配偶者の態度に転嫁する──これは自己正当化の典型パターンです。
しかし、探偵として多くの依頼者と接してきた私たちは、真実がまったく逆である場面を何度も見てきました。
●“冷たくなった”のは裏切りの始まりと同時だった
調査の過程で、対象者が「妻(夫)が冷たくなった」と言い始めた時期と、浮気が始まった時期が重なっていることは珍しくありません。
つまり、パートナーが冷たくなったのではなく、“自分が距離を取り始めた”結果として、家庭の温度が下がったケースが多いのです。
浮気をすることで心が外に向き、その罪悪感や隠し事が態度に出て、家庭内のコミュニケーションがぎこちなくなる──本末転倒です。
●「理解してくれない」は、都合のいい逃げ道
浮気する側は、「自分を理解してくれなかった」という言葉で、自分の選択を正当化しようとします。
けれど実際は、依頼者である配偶者が家庭を守るためにどれほど我慢していたか、献身的に支えてきたかを私たちは知っています。
理解されなかったのではなく、「自分が相手に心を開かなくなった」ことが関係のすれ違いを生んでいる場合がほとんどです。
●依頼者は“わかろうとしていた”
依頼者の中には、「最近夫(妻)の様子が変だったから、何かあるのではと思っていた」「ちゃんと向き合おうと気を使っていた」という方もいます。
にもかかわらず、不倫をしていた側は「家庭が冷え切っている」と語る。
調査報告をした際に、そのギャップに依頼者は「私の努力って何だったんだろう」と涙を流すのです。
●“温かさ”を外に求める前にできたこと
探偵としていつも思うのは、「不倫加害者は、なぜ相手に求めるばかりで、寄り添おうとしなかったのか」ということです。
冷たいと感じたなら、歩み寄る、話す、時間を取る──そういった努力を放棄し、外に逃げることは、ただの甘えです。
温かさは、勝手に差し出されるものではなく、互いに育むものです。
●「冷たい」は、自分への都合のいい免罪符
「冷たかった」「わかってもらえなかった」──その言葉は、浮気の責任を自分から切り離すための免罪符に過ぎません。
けれど、私たち探偵が見ているのは、事実です。
依頼者の涙、家庭での努力、子どもの笑顔──それらすべてを裏切っておきながら、他人のせいにする姿に、強い違和感を覚えます。
本当に理解されなかったのか、それとも“理解される努力”を怠ったのか。
浮気を正当化する前に、自分の行動と向き合うべきではないのでしょうか。
■4. 「気持ちだけだから問題ない」
不倫加害者がよく使うもう一つの言い訳が、「気持ちは向いていたけど、体の関係はなかったから不倫ではない」という主張です。
LINEやSNSで毎日のように連絡を取り、食事やデートを重ねていたとしても、「体の関係はない」と言い張れば許されるとでも思っているのかもしれません。
しかし、探偵として証拠を集めていると、心が外に向いている事実は、肉体関係以上に明白な“裏切り”として浮き彫りになるのです。
●「体の関係がなければセーフ」は通用しない
法的な慰謝料請求の場面では、確かに肉体関係の有無が重要なポイントになります。
しかし、被害者にとって一番問題なのは「嘘をついて他人と心を通わせていたこと」、つまり“精神的な浮気”です。
仮に肉体関係がなくても、夜遅くまでのやりとりや、会う約束、甘い言葉の数々──それらを目の当たりにした依頼者は、心を深く傷つけられます。
●「心の浮気」こそ、家庭を壊す引き金
依頼者の中には、夫(妻)のスマホから「愛してる」「早く会いたい」といったメッセージを見つけただけで、眠れなくなった人もいます。
肉体関係がなかったから大丈夫、ではありません。
愛情やときめきを外に求めていたという事実こそが、家庭内の信頼を根底から崩していくのです。
「気持ちだけだから」と軽く扱っていい問題ではありません。
●実際は“気持ち”だけで済んでいないケースも多い
私たち探偵が調査を進める中で、「気持ちだけ」と言い張っていた人物が、実はしっかりホテルに出入りしていたというケースは少なくありません。
当事者は「バレなければOK」「誤魔化せば大丈夫」と思っているかもしれませんが、裏でやっていることはすべて証拠として記録されます。
“気持ちだけ”という言い訳が通用するのは、証拠がない場合だけ。
現実はそう甘くありません。
●「気持ちだけ」に裏切られる側の痛み
依頼者の中には、「あの人の心がもう私に向いていないと気づいたときが、一番つらかった」と語る方もいます。
肉体関係の有無よりも、“心が離れていった実感”にこそ、深い絶望があるのです。
連絡頻度、LINEのトーン、笑顔の減少──そうした小さな変化を積み重ねて、ようやく依頼に至るケースは多いのです。
つまり、「気持ちだけだから問題ない」というのは、裏切られた側の苦しみを無視した身勝手な言葉にすぎません。
●“気持ちの矛先”は、嘘と裏切りの始まり
浮気や不倫は、気持ちの揺れから始まります。
誰かを想い、密かに連絡を取り合い、会う約束を重ねる──そのプロセスは、すでにパートナーに対する誠実さを手放した証拠です。
私たち探偵は、心の浮気がどれだけ深く、確実に家庭を蝕んでいくのかを知っています。
「気持ちだけだから」は、何の言い訳にもならない。
それは、浮気の“入口”であり、信頼を壊す“第一歩”なのです。
■5. 「バレなきゃいいでしょ」
浮気や不倫を正当化しようとする人が口にする、最も自己中心的で空虚な言い訳のひとつが「バレなきゃいいでしょ」です。
「証拠がなければ罪にはならない」「見つからなければ浮気じゃない」──そんなふうに現実を軽視して行動する姿を、私たち探偵は何度も見てきました。
しかし、真実はそう簡単に覆せるものではありません。
●“バレなければセーフ”という甘い認識
浮気をしている人の中には、驚くほど軽い気持ちで行動している者もいます。
「スマホはロックしてるから大丈夫」「シフト制だからバレにくい」
まるでゲーム感覚で裏切りを楽しんでいるかのような態度に、こちらがゾッとすることすらあります。
ですが、いくら隠していても、ふとした行動のズレや些細な習慣の変化が、真実を暴くきっかけになるのです。
●証拠を突きつけられた瞬間の沈黙
これまで何人もの調査対象者が、「どうせ証拠なんて出ない」とたかを括っていたにもかかわらず、証拠写真やホテルの出入り記録を提示された瞬間、沈黙するのを見てきました。
口が達者だった人ほど、急に言い訳もできず、顔を青ざめさせて固まるのです。
「バレなければいい」という言葉が、いかに無責任だったかを、その場で痛感する瞬間でもあります。
●裏切りは“バレたかどうか”で測るものではない
配偶者の心を裏切り、嘘を重ね、家庭を軽視した行動は、それだけで十分に不誠実です。
バレなかったとしても、その間ずっと「隠していた」という事実が消えるわけではありません。
信頼は、裏切られたと気づいたときに壊れるのではなく、「裏切りが始まったとき」にすでに壊れ始めているのです。
●「バレなきゃいい」は“責任逃れ”の言葉
この言い訳の本質は、「自分さえ傷つかなければいい」「自分が責められなければそれでいい」という利己的な思考です。
誰かの心を踏みにじり、家庭を揺るがす行為をしておきながら、自分の保身しか考えていない。
それが浮気・不倫を繰り返す人の典型的な思考パターンでもあります。
●探偵の仕事は“嘘”を現実に戻すこと
私たち探偵は、その「バレなきゃいい」という嘘を、現実の証拠によって引き戻す仕事をしています。
どんなに巧妙に隠しても、証拠は積み上がり、真実は浮き彫りになる。
そのときになって慌てても、もう遅いのです。
そして、浮気が“バレたから悪い”のではなく、“した時点で裏切り”だということを、調査のたびに強く実感します。
■6. 「おまえが先に裏切った」
不倫の現場では、「自分も被害者だった」という主張が出てくることがあります。
「先に裏切られた」「浮気されたから自分もやり返した」──
まるで自分の不倫は“正当な報復”であるかのように語る人も少なくありません。
ですが、探偵として何百という夫婦の裏側を見てきた私たちは断言します。
復讐の名を借りた裏切りは、誰も救いません。
●「仕返し」で心の傷は癒えない
過去に受けた裏切りが本当にあったとしても、それを理由に同じことを繰り返せば、心は癒えるどころか、さらに傷ついていきます。
依頼者の中にも、パートナーの浮気を許せず、「自分も同じ目に遭わせたい」と語る人がいます。
しかし、最終的には「自分まで壊れてしまった」と後悔するケースがほとんどです。
復讐の先にあるのは、心の回復ではなく、新たな喪失です。
●“過去の話”にすがって現在の責任から逃れる
調査対象者が「相手が先に浮気した」と語る場合、実際には何年も前の出来事であることが多いです。
それでも「だから今の自分は悪くない」と言いたげな口ぶりに、私たちは強い違和感を抱きます。
たとえ過去に傷つけられた経験があったとしても、今、自分がしていることの責任を相手に押しつけることはできません。
●“連鎖”の先にいるのは子どもや周囲の人間
「傷つけられたから傷つけ返す」
この負の連鎖の中で、実際に一番深く傷つくのは、何も知らない子どもや家族です。
夫婦関係が冷え、争いが続き、互いに信用を失っていく過程に、周囲の人間は巻き込まれていきます。
探偵として家庭の外からその変化を見守るたび、裏切りの連鎖は誰かの人生を静かに壊していくと痛感します。
●正当化の先にあるのは“孤立”だけ
「自分は被害者だ」と思い込み、不倫を正当化し続けた人たちは、最終的に誰からも信頼されなくなります。
被害者であり加害者でもあるという矛盾に気づかぬまま、自分だけが正しいと思い込む姿は、どこか痛々しさすら感じさせます。
信頼を取り戻すには、相手の過去を責めるのではなく、自分の行動に責任を持つことが必要なのです。
●探偵が見ているのは、“今”の行動
私たちが調査しているのは、今現在の事実です。
「過去に何があったか」ではなく、「今、誰がどう裏切っているのか」
その証拠がすべてです。
たとえ過去に裏切られた経験があったとしても、今の裏切りは今の責任。
それを認めなければ、本当の意味で前に進むことはできません。
■7.「恋愛感情だから止められなかった」
「気づいたら好きになっていた」「どうしても気持ちを抑えられなかった」──
不倫の加害者が、まるで“運命の恋”を語るようにこう言う場面を、探偵として幾度となく見てきました。
しかし、恋愛感情を免罪符のように掲げるその姿勢は、誰かを深く傷つけた事実から目を逸らしているだけです。
●「感情」は免責にはならない
好きになったから仕方がない、という言葉を使う人は少なくありません。
でも本来、感情とは行動を正当化する理由にはなりません。
どれほど強い気持ちが芽生えたとしても、それをどのように扱うかは“理性”の問題です。
たとえ恋愛感情が本物だったとしても、「配偶者を裏切る」「嘘を重ねる」「家族を傷つける」といった行動に移した時点で、それは自己中心的な裏切りとなるのです。
●恋愛という名の“逃避”
私たち探偵が調査した中で、不倫関係にのめり込む人の多くが、家庭内のストレスや自己肯定感の低さを抱えていました。
つまり、「恋愛感情」は、現実から目を背けるための逃げ道であることも多いのです。
依頼者の中には、「家では不機嫌で無言ばかりだったけど、不倫相手と会っているときは生き生きとしていた」と語る人もいます。
恋愛は癒しに見えても、その裏では誰かが心をすり減らしているのです。
●“感情のままに生きる”という危うさ
恋愛感情に身を任せて突き進む人は、「周囲がどうなろうと関係ない」という考え方に陥りがちです。
その先にあるのは、配偶者の涙、子どもの混乱、信用の喪失──あらゆる“代償”です。
探偵として目の当たりにしてきたのは、感情に流され続けた結果、すべてを失った加害者の姿でした。
恋愛に落ちた“つもり”で、現実から転落していく。
それが「止められなかった」代償です。
●恋は自由、でも責任も伴う
「恋は自由」と言う人もいます。たしかに感情そのものは自由です。
しかし既婚者である以上、その自由には常に責任が伴います。
誰かと家庭を築いたという現実を無視して、好きという気持ちだけを優先すれば、それは“自由”ではなく“放棄”です。
自分の責任を放り投げたうえでの恋愛が、誰かの人生を壊しても、なお“止められなかった”で済むはずがありません。
●探偵が見ているのは、感情の結果としての行動
探偵の仕事は、相手の“気持ち”を追うものではありません。
私たちが記録するのは、その感情の行き先として現れた「行動」の数々です。
その一つひとつが、どれほど意図的で、どれほど継続的か──
「止められなかった恋」ではなく、「止めなかった選択」が、調査結果として積み上がっていくのです。
■8.「家族には迷惑かけてない」
不倫が発覚した際、加害者がよく口にするのがこの言い訳です。
「家庭は壊してない」「子どもにはちゃんと接してる」「家では普通に過ごしているから問題ない」──
まるで、裏では何をしていても、表向きの生活を維持できていればセーフだと考えているかのようです。
しかし、探偵として調査の現場に立っていると、その考えの浅さに愕然とすることがあります。
●“表面上の平穏”は真の平穏ではない
たとえ本人が「家では普通に接している」と思っていても、配偶者はすでに異変を感じ取っています。
スマホを肌身離さなくなった、急に残業が増えた、休日に不自然に外出が多い──
「家族に迷惑はかけていない」という認識は、もはや自己防衛のための幻想でしかありません。
●子どもは“大人の嘘”を敏感に察知する
小さな子どもでも、大人の空気の違いや不安を察知します。
特に母親が苦しんでいる様子は、言葉にせずとも伝わっているものです。
調査後に依頼者が語ることがあります。
「子どもが“ママ、また泣いてたの?”って…何も言ってないのに」
加害者が「バレてない」「家庭に支障はない」と思っている裏側で、実は家庭全体が静かに崩れていっているのです。
●“家庭に影響はない”という自己都合の正当化
探偵として数多くの不倫の証拠を撮ってきましたが、二重生活をしている人の多くは、家庭への罪悪感を軽く見積もっています。
「バレてないから問題ない」という考えは、もはや“家族を大切にしている”というより、“自分が責められたくない”だけ。
本当に家族を大切に思うなら、裏切りそのものを避けるはずです。
●“迷惑”は形ではなく“信頼の崩壊”で起きている
家族に迷惑をかけているかどうかは、本人が決めることではありません。
どんなに家事をこなし、子どもの送り迎えをしていても、同時に裏で他人と密会していたなら、それは信頼の裏切りです。
信頼が崩れた家庭に、真の安心や温かさは存在しません。
つまり、迷惑はすでに始まっているのです。
●探偵が目撃する“裏の顔”と“家庭の顔”の落差
私たち探偵は、調査対象者が外で恋人のように甘えている姿と、家庭で「何もなかったように」過ごしている姿の両方を知っています。
その落差を見るたびに、「家族に迷惑をかけていない」という言葉が、いかに現実離れしているかを痛感します。
嘘と裏切りの上に成り立つ平穏に、真実はありません。
■9.「本当の自分を理解してくれるのはあの人だけ」
不倫を正当化しようとする人がよく口にするフレーズの一つがこれです。
「配偶者には言えないことも、あの人には素直に話せる」
「一緒にいて落ち着くし、自分らしくいられる」
まるで、現在の結婚生活では自分が抑圧され、不倫相手との関係だけが“本当”だと錯覚しているかのように。
しかし私たち探偵は、そうした幻想がどれほど脆く、独りよがりなものかを、数え切れないほど見てきました。
●「理解されている」と思い込むのは、自分だけ
不倫関係にある2人は、非現実的な空間でしか会っていません。
お互いにいい部分しか見せず、都合の悪い話は避け、日常のストレスも家庭の責任も背負っていない。
そんな条件の中で「分かり合えた」と感じるのは、むしろ当然のこと。
それを“本当の理解”と信じ込んでしまうのは、現実逃避に過ぎません。
●“理解者”というラベルで現実の責任から逃げている
「本当の自分を理解してくれる」と言う裏には、配偶者や家庭からの“解放願望”が隠れています。
家での役割や夫婦の会話に向き合う代わりに、不倫相手に逃げ込むことで、自分の未熟さや無責任さを見ないふりしているだけです。
本当に自分を理解してくれる人とは、都合のいいときだけ寄り添う相手ではなく、苦しい場面でも一緒に現実を背負ってくれる人のことです。
●「自分らしさ」を演出しているだけ
不倫相手との関係で“自分らしくいられる”と語る人が多いですが、それは実際には“理想の自分を演じている”ことが多い。
家庭では怒ったり、疲れたり、責任を抱えたりする“本当の姿”を見せているのに対し、不倫相手の前では弱さや愚痴を可愛らしく見せようとする。
それは“本当の自分”ではなく、“見せたい自分”です。
探偵として両方の顔を見ているからこそ、そのギャップに気づかざるを得ません。
●“理解されたい欲求”が自己中心的な甘えに変わる
「理解してほしい」という気持ちは、誰にでもある自然な欲求です。
でもそれが、「理解してくれる人のところに行く」「わかってくれない配偶者を捨てる」という形になったとき、それはもう思いやりではありません。
あくまで“自分をわかってほしい”という一方通行の要求になってしまっています。
その行動の裏にあるのは、“相手を理解しようとする姿勢の欠如”です。
●探偵が見た“不倫の中の孤独”
実際の調査では、不倫関係にある2人が、LINEのやりとりで徐々にすれ違っていく様子や、相手の返信に不安を募らせていく様子も多く記録されます。
「理解してくれていると思っていたのに冷たくなった」「返信が減った気がする」──
不倫相手もまた、自分を守ることに必死で、いつまでも“理解者”であり続けてくれるわけではありません。
その孤独に直面したとき、ようやく気づくのです。
「本当の理解者」とは、自分のすべてを見た上で一緒に居てくれる存在だということに。
■10. 「不倫は悪いことじゃない。みんなやってる」
「別に珍しくないでしょ?」「芸能人だってしてるし」「周りにもいる」
そんな言葉で、自分の不倫を“ありふれたこと”にすり替えようとする人がいます。
けれど、私たち探偵が知っているのは、その裏で確実に誰かが傷つき、崩れ落ちていく現実です。
不倫は、“よくあること”でも、“許されること”でもありません。
●“みんなやってる”という錯覚
不倫をする人は、自分を少しでも正当化するために「周囲もやっている」と言います。
でも実際には、それを口に出して言っている人が目立つだけで、ほとんどの人は誠実に家庭を守っています。
“多数派”に見せかけているのは、自分の罪悪感を薄めたい一心から生まれた幻想にすぎません。
●軽く見せかけることで重さから逃げる
「こんなのよくある話」「一時の過ち」──
そう言いながら不倫を続ける人は、本気で自分の行動が軽いと思っているわけではありません。
むしろ、心のどこかで「本当は悪いことだ」とわかっている。
だからこそ、それを“軽いもの”として扱うことで、自分自身の葛藤や罪悪感から逃げようとしているのです。
●探偵が見てきた“不倫の代償”は想像以上に重い
不倫が原因で家庭が崩壊し、子どもとの関係が壊れ、職場で信頼を失い、慰謝料の支払いに追われる──
そういう結末を、私は何度も目にしてきました。
依頼者の涙、証拠を突きつけられて黙り込む調査対象者、取り返しのつかない溝──
それらは決して“よくある話”で片付けられるものではありません。
●「みんなやってるから大丈夫」は責任放棄
自分の行動に責任を持てない人ほど、「周りもやってる」と言います。
でも本当に大人としての責任を持つ人は、「他人がどうか」ではなく「自分がどうあるか」で判断します。
不倫は個人の選択であり、その結果もすべて自分に返ってきます。
誰かの真似をして起きた裏切りにも、例外なく“自分の責任”が伴います。
●“罪の重さ”は他人ではなく、被害者が決める
探偵として数多くの不倫の被害者と接してきましたが、その傷の深さはケースごとに異なります。
ですが一つだけ共通しているのは、「裏切られた」という事実が、決して軽視できるものではないということ。
加害者が「たいしたことない」と思っていても、裏切られた人がそう感じているとは限りません。
そのギャップこそが、深い溝を生むのです。
■まとめ:言い訳の数だけ、誰かが傷ついている
不倫をする人たちは、まるで自分を守るためのマニュアルがあるかのように、似たような言い訳を繰り返します。
「本気じゃないから」「もう夫婦関係は終わってる」「バレなきゃいい」──
けれど私たち探偵は、そんな言葉の裏で静かに崩れていく家庭や、必死に涙をこらえる依頼者の姿を何度も見てきました。
不倫は“気の迷い”や“一時の感情”で済ませられるものではありません。
たとえ本人がどれだけ正当化しようとも、それは他人の心を踏みにじる行為です。
言い訳を並べるほどに、自分の行動と向き合う責任から逃げ、傷ついた人の存在を無視していく。
この記事を読んでくださった方には、どうか知っていてほしいのです。
言い訳でごまかされた側の痛みは、本当の言葉と行動でしか癒えないということを。
不倫は、誰かの人生を狂わせる“現実”です。
その重さから目をそらさず、自分の選択に向き合う勇気こそが、立ち直るための第一歩なのです。