とある夜中の出来事。
その日の業務が終わった私は事務所の電話を転送に切り替え帰路に就いた。
しばらくしてから携帯電話が鳴り見知らぬ番号からかかってきたので、私は問い合わせだと思い電話に出た。
電話口の相手は女性で調査の問い合わせらしいのだが、その内容は浮気調査や人探ではなく、いつもの相談とは異質なもの。
どうやら相談者さんは既婚男性と交際しているらしいのだが、相手がいつまでたっても奥さんと離婚してくれないとのこと。
しびれを切らした相談者さんは相手の男性と奥さんを離婚させるために、奥さんの顔写真、もしくは住所を調べたいらしい。
ただ、私は調査をする意図がわからなかったので、
「ウチは別れさせ屋ではありませんし、調べたところで離婚させることなんてできないと思いますが…」とお答えすると
「顔写真か住所があれば離婚させることができるから大丈夫…」と女性は呟く。
どうやら話を聞くと相談者さんは呪詛師に依頼したようで、不倫相手とその配偶者が離婚する呪いをかけるためには奥さんの顔写真、もしくは住所が必要な様子。
しかも、ご相談者さんはすでに行動に移しており、実際に丑の刻に神社の御神木に藁人形を打ち付けたそう・・・。
さらに、奥さんに対しての怨念がすさまじく、私たちが幸せになれないのはアイツがいるからだと恨み節が凄まじい。
恐怖を覚えた私は、コンプラや業法的にも引き受けられない理由を伝え、やんわりとお断りし電話を切ることにした。
心の中で、相手男性に住所を教えてもらえない時点でただの遊びではないかと思ったが口にすることはやめておいた。
(下手なこと言ったら、俺も呪われそうだし汗)
しかし、呪詛って・・・こわっ・・・(´ω`)
おしまい
【ちょっとだけ怖い話】横浜の探偵日記
- 2024年06月17日
- 2024年06月17日