なぜ“いい人”ほど配偶者に裏切られやすいのか?~ 真面目さや優しさが不倫の引き金になる paradox~
- 2025年05月09日
- 2025年05月09日

「私の何がいけなかったの?」と悩むあなたへ
配偶者の不倫を知ったとき、まず浮かぶのは怒りや悲しみ、そして「私が悪かったのかもしれない」という自責の気持ちではないでしょうか。
特に、真面目で我慢強く、相手に尽くしてきた“いい人”ほど、この問いに深く苦しみます。
ですがまず最初に伝えたいのは、浮気や不倫の責任は裏切った側にあるということです。
それでもなぜ、“いい人”が裏切られやすい傾向があるのでしょうか?
本ブログでは、その心理構造と背景を深掘りしていきます。
「いい人」が抱えやすい4つの特徴と危うさ
1. 感情よりも“道徳”を優先してしまう
「こうあるべき」「相手を信じるべき」という“正しさ”に重きを置く人は、自分の不安や怒りの感情を押し殺してでも関係を維持しようとします。
その結果、小さな違和感や不誠実な行動に対しても、見て見ぬふりをしてしまうことがあります。
「不安だし疑わしい。でも、人を疑う自分が嫌だ」
この優しさが、結果として裏切りを見逃してしまう背景になることも。
2. 「相手を信じる=何も言わない」と思い込んでしまう
いい人ほど、「相手を信じることが愛情」と思って、疑いや問いかけを自分に禁じます。
でも、それは信頼ではなく、自己犠牲の始まりかもしれません。
本当の信頼とは、違和感や不安も共有できる関係性のこと。
何も言わずに我慢することが愛ではありません。
3. 自分より相手を優先しすぎる
「相手が困っているから」「忙しいから」と、自分の気持ちや予定を後回しにして尽くす。
そんな人は、一見するとパートナーにとって“理想の存在”のように見えます。
でも、“何をしても許してくれる人”という存在に慣れてしまうと、相手は感謝を忘れ、甘えを肥大化させていくことがあります。
その結果、「してくれて当たり前」と思われ、裏切りや不誠実な行動へのハードルが下がってしまうのです。
4. 嫌なことにNOが言えない
「傷つけたくない」「関係を壊したくない」からこそ、嫌なことがあっても我慢してしまう。
これも、いい人に多いパターンです。
でも、それはあなたの心が削られる構図を作り出します。
浮気や不倫が発覚しても、「私が怒るのは大人げないのかも」と思ってしまい、自分の怒りすら抑え込んでしまうのです。
優しさを「境界線」で守るという発想
「いい人であること」は素晴らしいことです。
でもその優しさを、自分をすり減らすために使ってはいけません。
そのために必要なのが、“境界線(バウンダリー)”という意識です。
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「これは許せない」「ここまでは譲れる」
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「これは我慢することじゃない」
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「これは私の問題ではない」
そうした自分の感情や価値観を基準に、線を引くことが、自分を守りながら人と関わるための鍵になります。
自分を守るためのワーク:あなたの“境界線”はどこ?
このワークは、あなた自身の「心の境界線」に気づき、大切にするための第一歩です。
紙とペンを用意して、下記の質問にゆっくり答えてみましょう。思いつくままに正直に書いてOKです。
✅STEP 1:あなたが「我慢してきたこと」は?
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最近、誰かのために我慢したことは何ですか?
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それを我慢したことで、あなたはどう感じましたか?(例:モヤモヤした、疲れた、自分を押し殺した)
→POINT:我慢のしすぎは、自分の気持ちを後回しにしているサイン。
✅STEP 2:過去に「NOと言いたかった」のに言えなかった場面は?
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「本当は嫌だった」「違和感があった」けれど、受け入れてしまった出来事を3つ思い出して書いてください。
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そのとき、なぜNOと言えなかったと思いますか?
→POINT:過去のパターンに気づくことで、未来の選択が変えられます。
✅STEP 3:「大切にされていない」と感じる瞬間はどんな時?
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相手のどんな態度や言葉で、「自分を軽んじられている」と感じますか?
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それを受け入れてしまった理由はなんでしょうか?
→POINT:あなたが“当たり前に我慢してきたこと”こそ、境界線を引くべきところかもしれません。
✅STEP 4:あなたがこれから守りたい“心のルール”を書いてみよう
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自分との約束として、これからはどんな「NO」を大切にしたいですか?
例:浮気が発覚したら謝罪より先に距離を取る/心が苦しくなる関係は断つ/本音を言えない関係は長く続けない
→POINT:小さなルールでもOK。あなた自身が“自分を守るための基準”を持つことが重要です。
ワークのまとめ:「私は〇〇な関係を望んでいる」
最後に、自分が本当に望んでいる関係について、一文でまとめてみましょう。
「私は、安心して本音を話せる関係を望んでいる」
「私は、努力が一方通行にならない関係を築きたい」
「私は、ちゃんと大切にしてくれる人と過ごしたい」
このワークは、心の整理と自己理解のためのきっかけです。
何度もやり直しても大丈夫。
自分の気持ちに寄り添い、少しずつ「自分を大切にできる自分」に近づいていきましょう。
もしも今、裏切られた最中にいるなら
~「どうしていいか分からない」とき、まず心を守るために~
「浮気かもしれない」「きっと裏切られている」――
そんな直感や現実に、今まさに直面している方へ。
胸の奥が締めつけられるような不安や怒り、どうしようもない喪失感に、毎日押しつぶされそうになっていませんか?
冷静でいることが難しい状況であればあるほど、「今、どう行動するか」があなたのこれからに大きく影響します。
このセクションでは、あなたの心をこれ以上傷つけないために、今できることと、やってはいけないことをまとめました。
今すぐできる「心のケア」
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感じるままに泣く・怒ることを許してあげる
つらい感情を抑え込まず、出していいのです。感情に蓋をしないことで、心は少しずつ整理されていきます。 -
自分にやさしい言葉をかける
「私はよく耐えてる」「こんなにつらくても、ちゃんと今日を生きてる」――
誰よりもまず、自分を認めてあげてください。 -
心と体のバランスを崩さない生活を心がける
食べる・眠る・動く。人間の心は、身体の状態にも大きく左右されます。簡単な散歩や、温かい食事を取ることからでもOKです。
今、やるべきでないこと
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衝動的に証拠を突きつけて詰め寄る
気持ちをぶつけたくなるのは当然ですが、感情のままに動くと、相手が逆ギレしたり、うやむやにされてしまうこともあります。 -
SNSで感情を吐き出す
一時的にすっきりしても、後から自分が傷ついたり、トラブルに発展する可能性があります。発信は慎重に。 -
自分を責めすぎること
「私がダメだから浮気されたのかも…」という思考は、真実ではありません。責任の所在を見誤らないことが大切です。
信頼できる人に相談する重要性
裏切りの事実に一人で向き合うのは、心に大きな負担をかけます。
できるだけ早く、**「安全に話せる人」**を見つけて、少しでも気持ちを共有してください。
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友人や家族など、自分の味方になってくれる存在
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感情を整理する助けになるカウンセラーや専門家
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法的なアドバイスを得られる弁護士や相談機関(※浮気が確定している場合)
「こんな話、誰にもできない」と感じるかもしれませんが、あなたの心が壊れてしまう前に、外に助けを求めることは弱さではなく**“強さ”**です。
まとめ:優しさは武器にもなる
「いい人」であることは、弱さではありません。
でも、自分の価値や境界を知らないままだと、他人に利用される原因にもなります。
あなたの優しさは、本来とても尊いもの。
だからこそ、その優しさを「正しく使える自分」でいるためにも、自分の気持ちを大切にし、線を引く勇気を持ってください。
「優しさと自己犠牲」は違います。
あなたは、裏切られて当然の人ではありません。
むしろ、自分を大切にできるようになったとき、初めて“本当に大切にしてくれる人”との出会いが始まります。