不倫を許すべきか許さないべきか悩んでいる方へ

「許したいのに、許せない」──不倫という裏切りによって、心が揺れるあなたへ

  • 2025年07月13日
  • 2025年07月14日

あなたは今、「許したいのに、どうしても許せない」と、
心の中で自分と戦っていませんか。

浮気・不倫という裏切りの後、簡単に「許す」ことなんてできないのは当然のことです。
でも、ふとした瞬間に「こんなに苦しむくらいなら、いっそ許した方が楽かも」と思ってしまう──
そんな揺れる気持ちは、決してあなただけのものではありません。

本記事では、不倫後の揺れ動く感情にどう向き合えばいいのか、10の視点から一緒に整理していきます。

■ 1. 許すとは「忘れること」ではない

「許す」とは、裏切りをなかったことにすることではありません。
不倫という深い傷を負ったあとに、ただ笑顔を取り戻すだけでは、
本当の意味での“癒し”にはつながらないのです。
このセクションでは、よくある「許し」に対する誤解と、
本当の許しに必要な心のあり方について、4つの視点から深掘りしていきます。

● 許す=“記憶を消す”ことではない

不倫を「許す」と聞くと、「すべてを忘れて水に流す」というイメージを持つ人も少なくありません。
しかし、心に深く刻まれた裏切りの記憶を、完全に消し去ることはできません。
許しとは、“なかったことにする”ことではなく、傷を受けた自分の心と向き合いながら、それでも前を向こうとする”選択”です。

● 記憶は残るけれど、心の重みは変えられる

許すとは、過去の出来事に対する**“自分の感じ方”を少しずつ変えていくプロセス**です。
傷の痛みを完全に消すことは難しくても、
「その痛みに振り回されすぎない自分になる」ことは、少しずつ可能になっていきます。

大切なのは、忘れられないからといって「許せない」と決めつけないことです。

● 無理に笑顔を作ることが許しではない

「もう許したよ」と言いながら、心の中では怒りや悲しみが渦巻いている。
そんな状態で笑顔を作ることが、本当の許しとは言えません。
感情にふたをして“演じる許し”は、いずれ心をすり減らします。

本音を見ないまま関係を続けるより、正直な気持ちを認めることのほうが、ずっと勇気のあることなのです。

■ 2. 許せないのは、それだけ“深く傷ついた”証拠

「いつまで怒ってるの?」
「もう許してあげてもいいんじゃない?」
そんな言葉をかけられるたび、胸がざわつくのは当然です。
許せないのは、あなたが冷たいからでも、心が狭いからでもありません。
それは――あなたが心から愛していたからこそ、裏切りが深い傷になったということ。

このセクションでは、なぜ「許せない」と感じるのか、その背景にある心の動きを紐解きます。

● 本気で信じていたからこそ、裏切りが深く刺さる

もし信頼していなければ、裏切られてもそこまで傷つかないかもしれません。
でも、あなたは相手を本気で信じていた。
だからこそ、不倫という行為が「ただの浮気」ではなく、
信頼と尊厳を踏みにじる重大な裏切りとして心に刺さっているのです。

● 愛情があったからこそ、怒りが湧く

人は、無関心な相手に強い怒りを抱くことはありません。
怒りとは、「大切にしていたのに、踏みにじられた」という感情の表れ。
つまり、「許せないほどの怒り」を感じるのは、
あなたの愛情が本物だった証拠でもあるのです。

● 自分を守るための“防衛反応”でもある

裏切られたとき、「もう二度と傷つきたくない」という思いから、
無意識に心を固く閉ざすことがあります。
それが「許せない」という感情につながっていることも。

許さないという態度は、自己防衛の一つ。
それは、あなたが自分の心を守ろうとしている証なのです。

■ 3. 「もう一度信じたい自分」との葛藤

裏切られたのに、それでも「また信じたい」と思ってしまう――
そんな自分の感情に、戸惑いを覚えていませんか?
「信じたらまた傷つくかもしれない」
「でも、信じられなければ前に進めない」
この矛盾した気持ちの揺れこそが、不倫の後に生まれる最大の葛藤とも言えます。
このセクションでは、「信じたい自分」と「怖くて信じられない自分」の間で揺れる心理を、4つの視点から解き明かします。

● 信じたいのは、“もう一度愛したい”気持ちの裏返し

「信じたい」という思いの根底には、
「また心を通わせたい」「やり直せるならやり直したい」という、
切実な願いがあることも少なくありません。
それは、まだ心のどこかで相手に期待している証。
傷ついた分だけ、希望も残っている――その複雑さが苦しみを生むのです。

● でも「信じたのにまた裏切られたら…」という恐怖

どれだけ前向きになろうとしても、
「また同じことが起きたらどうしよう」という再裏切りの恐怖が拭いきれない。
一度壊れた信頼は、ゼロから築き直す以上に困難なものです。
信じたい気持ちと、それを押しとどめるブレーキが、心の中でせめぎ合っている状態なのです。

● 感情に“正解”はないことを理解する

「信じたいのに信じられないなんて、自分はおかしいのかも」
そんなふうに感じてしまう方もいますが、
この葛藤は、誰にでも起こりうる自然な反応です。

白黒はっきりさせようとするほど苦しくなります。
感情に正解も不正解もありません。
“どちらも本音”なのだと受け入れることが、心を楽にしてくれます。

● 無理に決断を出さなくていい

「信じるか、信じないか」
「許すか、許さないか」
人はつい答えを早く出そうとしますが、心がまだ整っていないときに結論を急ぐ必要はありません。

揺れているのは、心がちゃんと傷と向き合っているから。
時間をかけて、自分の気持ちが自然に動き出すのを待ってもいいのです。

■ 4. 許しには“相手の態度”も関係している

「許すかどうかは自分の問題」
たしかにそれは正論です。でも現実には、相手がどんな態度をとるかによって、心の動きは大きく左右されます。

本当に反省しているのか?
言葉だけではなく、行動に変化があるのか?
その一つひとつが、あなたの心を「許してもいいかもしれない」と動かす材料になるのです。

ここでは、許しを左右する“相手の態度”にまつわる要素を4つに分けて見ていきます。

● 本当に反省しているかどうか

口先だけの「ごめん」では、何も響きません。
心からの謝罪には、言葉に重みがあります。
目をそらさず、自分の行為と向き合い、傷つけたことへの痛みを理解しようとする姿勢がなければ、
どんなに時間が経っても信頼の再構築は難しいもの。

あなたの心が許す準備を始められるのは、相手がまず「本気で反省している」と感じられたときです。

●「変わろう」としている行動が見えるか

不倫をしたあと、相手がどんな行動をとるかは極めて重要です。

たとえば、

  • スマホを見せるようになった

  • 嘘をつかないよう努力している

  • 感情的に話さず、真剣に耳を傾けるようになった

こうした変化は、「失った信頼を取り戻したい」という意志の表れです。
行動の積み重ねが、少しずつあなたの心をほどいていきます。

● 責任を他人や環境のせいにしないか

「寂しかったから」「あなたが冷たかったから」
このような責任転嫁の言葉は、逆に心を閉ざさせます。
許すために必要なのは、“自分のしたこと”と真正面から向き合える覚悟です。

言い訳ばかりで自己保身に走る相手に対して、心を開くのは難しいというのが正直なところ。
あなたの心が動かないのは、当然の防衛反応なのです。

● 信頼を回復する時間と姿勢を尊重しているか

「もう謝ったんだから」「いつまで怒ってるの?」
こんな言葉をかけてくる相手に、あなたの心が離れていくのは自然なことです。

信頼は、壊すのは一瞬でも、取り戻すには時間と努力が必要です。
そのプロセスに丁寧に向き合おうとしてくれる相手かどうかは、
「許す」かどうかの判断に大きく影響します。

■ 5. 周囲の声が「自分の気持ち」をかき乱す

不倫という大きな裏切りを経験したあと、
自分の気持ちと向き合うだけでも精一杯なのに、
周囲からの言葉がその心をさらに揺らしてくることがあります。

「もう許してあげなよ」
「そんなことで離婚するの?」
「子どものために我慢すべきじゃない?」

――そんな“悪気のない一言”が、あなたの迷いや苦しみを深くするのです。
ここでは、周囲の声に振り回されてしまう心理と、どう向き合えばいいかを考えていきます。

● 「正しさ」を押しつけられて苦しくなる

周囲の人は、あくまで「自分の価値観」でものを言っています。
でも、「普通はこうだよ」「私だったらこうする」などの言葉に触れるたびに、
自分の気持ちが間違っているように感じてしまうことはありませんか?

あなたの感情は、誰かの正論に照らして測るものではありません。
“正しさ”よりも“あなたにとっての真実”を大切にしてください。

● 本音を言えず、余計に孤独になる

「もういい加減許したら?」
「まだ引きずってるの?」

こうした言葉にさらされると、
「こんなふうに悩んでいる自分はおかしいのかな」と感じて、
本音を話すのが怖くなることも。

でもそれは、あなたの心が繊細で、真剣に向き合っている証。
理解されない苦しさに蓋をするより、本音をわかってくれる存在を探すことのほうが大切です。

● 「善意のアドバイス」がプレッシャーになることもある

親や友人など、あなたを思っての言葉だったとしても、
その善意がかえってプレッシャーになる場合もあります。

「子どものために我慢しなよ」
「やっぱり家庭が大事でしょ」
――そんな“言葉”に押しつぶされそうになったら、
一度心の耳をふさいでいいのです。

今、一番大事なのは「あなたがどうしたいか」
他人の理想を生きる必要はありません。

● 最後に決めるのは、あなた自身

どんなにたくさんの意見があっても、
どんなに正論が飛び交っても、
人生を生きるのはあなたです。

誰かの言葉に合わせるのではなく、
自分の心が納得する選択をすることこそ、
未来への一歩につながります。

迷ったときは、「自分が心から望むのはどちらだろう?」と問いかけてみてください。
あなたの気持ちは、誰よりも尊重されるべき“ひとつの真実”なのです。

■ 6. 許さない選択も、あなたの権利

不倫の被害者であるにもかかわらず、
なぜか「許すこと」が美徳のように語られることがあります。
けれども、許す・許さないはあなた自身が決めること。

「許したくない」と思うのは、自然な感情です。
そしてそれは、責められるものでも、恥ずべきものでもありません。

このセクションでは、「許さない」という選択を肯定するための視点をお伝えします。

● 許さない=心が狭いわけではない

「まだ許せないの?」「大人になったら?」
そんな言葉に心がチクっとするかもしれません。
でも、許せないのは、あなたが真剣に向き合ったからこそ。
それだけ深く愛していた証拠でもあります。

“許さない”という選択も、誠実に傷と向き合った結果の立派な決断です。

● 自分の尊厳を守るための距離の取り方

許さないという選択には、「これ以上踏み込ませない」という
自分自身を守るための境界線の意味もあります。

再び裏切られないために、
これ以上傷つかないために、
心に距離を置くのは当然の自己防衛。
それは強さの表れであり、逃げではありません。

● 許さないと前に進めない…なんてことはない

「許さないと、前に進めない」
そう言われることもありますが、
実際には、“許す”よりも“手放す”ことで前に進む人もたくさんいます。

無理に許そうと心をねじ曲げるより、
「自分の気持ちはこうなんだ」と認めて前に進む方が、
ずっと健やかで、自分らしい生き方と言えるでしょう。

● 許さないことで、立ち直る人もいる

誰かを許さないことで、自分の気持ちを守り、
そこから新しい人生を切り開いていく人もいます。
怒りや悲しみを無理に消すのではなく、
「その気持ちを持ちながら、ちゃんと生きていく」という選択もあるのです。

許さないことが、あなたにとっての回復の形であってもいい。
どんな選択も、あなたの人生の一部として尊重されるべきものです。

■ 7. 許すかどうかを焦らなくていい理由

「もう許せた?」
「いつまで引きずってるの?」
周囲や自分自身からの“焦り”の声に、苦しくなることはありませんか?

でも、「許し」は時間のかかる心のプロセスです。
無理に決断しようとするほど、かえって心は固くなってしまいます。

このセクションでは、許すかどうかを今すぐ決めなくていい理由を、4つの視点からお伝えします。

● 許しは“感情”であって、スイッチではない

許しは、頭で「よし、許そう」と決めれば済むものではありません。
それは、時間をかけて心が少しずつ変化していくプロセスです。
感情はコントロールできないもの。
だからこそ、自分に「早く許さなきゃ」とプレッシャーをかける必要はありません。

● 無理に許すと、後から苦しみがぶり返すことも

許したつもりで心にフタをしてしまうと、
後から怒りや悲しみがぶり返してくることがあります。

「やっぱり許せてなかったんだ」と自己嫌悪に陥る前に、
“まだ許せてない自分”を否定せずに認めることが大切です。

時間をかけることは、決して後ろ向きではありません。

● 「今は決められない」も立派な答え

どうしても決めきれないなら、“保留”という選択肢だってあっていいんです。

揺れているということは、それだけ真剣に自分の気持ちと向き合っている証。
中途半端ではなく、ちゃんと考えているからこそ、結論が出ないだけ。
それを自分自身が認めてあげましょう。

● あなたの心にしか、答えはない

他人がどう言おうと、正解はあなたの中にしかありません。
「許したい」と思える日が来るかもしれないし、
「許さなくてもいい」と納得できる日が来るかもしれない。

いずれにしても、焦らず、自分の心のペースに寄り添って生きることが、何より大切です。

■ 8. 時間をかけて感情が変化することもある

裏切られた直後は、怒りや悲しみ、絶望感で心がいっぱいになります。
でも、時間が経つにつれて、その感情が少しずつ形を変えていくこともあります。

最初は「絶対に許せない」と思っていたのに、
ふとした瞬間に「もうどうでもいい」と思えたり、
逆に穏やかに「仕方なかったのかも」と感じるようになることも。

ここでは、時間とともに心が変化する可能性について、4つの視点から見つめていきましょう。

● 感情は“今この瞬間”だけのものではない

今感じている怒りや悲しみは、あなたにとって確かな感情です。
でもそれは、永遠に続くものではありません。
人の心は、日々の出来事や言葉、思い出に触れる中で、少しずつ変わっていきます。

だからこそ、「今の感情だけ」で未来を決めなくていいのです。

● 自然な癒しが、心をやわらかくする

時が経つと、心が少しだけ落ち着いたり、
感情の波が穏やかになっていくことがあります。
これは、「忘れる」こととは違います。
痛みが“心の一部”として、静かに馴染んでいくプロセスです。

その変化を、焦らず、否定せず、見守ってあげましょう。

● 思い出や出来事が、心を動かすこともある

たとえば――
過去の楽しかった記憶がふとよみがえったとき。
相手が変わろうと努力している姿を見たとき。
子どもの笑顔に、家族でいた日々を思い出したとき。

何気ないきっかけが、感情の揺れを引き起こすことがあります。
その変化に戸惑わず、「心が自然に動いているんだ」と受け止めてください。

● 変わった感情も、あなた自身の一部

「前は絶対に許せないと思ってたのに、最近はそうでもなくなった…」
そんな自分を責める必要はありません。
それはあなたがブレているのではなく、あなたの心が成長し、変化した証拠です。

過去の感情も、今の気持ちも、すべてあなたの正直な一部。
どんな感情も、否定せずに受け入れてあげることが、あなたを前に進ませてくれます。

■ 9. 「許したあと」に訪れる心の揺れ

「もう許した」と思ったはずなのに――
ある日突然、怒りや悲しみがぶり返してくる。
相手の顔を見るだけでイライラしてしまう。
何もなかったかのように振る舞う自分に、虚しさを感じる。

そんな経験をした方は少なくありません。
“許したからといって、すべてが解決するわけではない”
このセクションでは、「許したあと」に心が揺れる理由と、上手に向き合うためのヒントをお届けします。

● 許しは“ゴール”ではなく“スタート”にすぎない

「許す=終わり」ではありません。
むしろ、そこからが本当の再構築や、自分の心との対話の始まりです。
許したつもりでも、過去の傷がふと顔を出すのはごく自然なこと。

それを「失敗」だと感じる必要はなく、
「今の私の感情」として受け止めることが大切です。

● 「やっぱり許さなきゃよかった?」と自分を責めないで

心が揺れたとき、「自分の判断は間違ってたのかも」と思ってしまうことがあります。
でも、許すと決めたときのあなたの気持ちは、その時点での“正解”だったはず。

感情は固定されたものではありません。
あなたがその時、精一杯出した答えに胸を張っていいのです。

● 周囲から「もう水に流したんでしょ?」と言われて苦しくなる

あなたの中でまだ揺れがあるのに、
まわりは“終わったこと”として接してくることがあります。
そのギャップが、孤独や苛立ちを生むことも。

でも、それは相手があなたの心の深さを知らないだけ。
「まだ完全に癒えていない」という気持ちは、声に出してもいい、伝えてもいいんです。

● 揺れながらも、少しずつ前に進んでいる

揺れる心に振り回されているように感じるかもしれませんが、
それでもあなたは、ちゃんと前に進んでいます。

「前より少しだけ冷静に考えられるようになった」
「相手に頼らなくても大丈夫な日が増えた」
そんな小さな変化が、あなたの強さの証です。

感情が揺れるたび、「自分はまだ立ち止まっている」と思わないでください。
揺れながらでも、一歩ずつ進んでいるのです。

■ 10. 「許すこと=関係を続けること」ではない

「許すってことは、また一緒にやり直すってこと?」
「関係を続けないなら、許さなくてもいいのでは?」

――そんなふうに思われがちですが、
“許す”ことと“関係を続ける”ことは、まったく別の選択肢です。

許しとは、相手のためにするものではなく、
自分自身のために、“過去と折り合いをつける行為”でもあるのです。
ここでは、その違いと向き合い方について4つの視点から深掘りします。

● 許しても、別れるという選択肢はある

「もう怒ってない。けど、一緒にはいられない」
――これは、まったく矛盾していません。

許しは復縁や再構築の条件ではありません。
過去を乗り越えようとする気持ちと、これからの人生をどう生きたいかという決断は別問題です。
あなたが幸せになるために必要なら、“離れるための許し”もあっていいのです。

● 許しは相手のためではなく、自分の心の整理のため

「許したら相手が得をする気がする」
「なんだか悔しい」

そんな気持ちになるのも無理はありません。
でも、許すことは相手の逃げ道ではなく、
**“自分が怒りや苦しみに支配され続けないための選択”**でもあります。

関係を終えるにしても、許すことで心に余白が生まれ、
未来に向けて一歩踏み出しやすくなることもあるのです。

● 許しても、信頼はすぐには戻らない

「許す=すべてをなかったことにする」わけではありません。
たとえ許したとしても、信頼はゼロからの再構築です。
それを乗り越えられるかどうかは、相手の行動次第であり、
あなたがその過程に耐えられるかどうかという問題でもあります。

つまり、許しても“復縁しない選択”は十分にあり得るのです。

● 許しても、あなたの価値は変わらない

許すこと、関係を終わらせること、どちらを選んでも、
あなたが弱いとか間違っているということではありません。

「もういい」と思えたなら、それがあなたの中での“終わり方”。
「まだ許せない」と思うなら、それがあなたの“今の本音”。

自分の選択に、自分でOKを出してあげることが何より大切です。

■ 11. 許しと自己回復のプロセス

「許す」という行為は、誰かのためではなく、
傷ついた自分自身を癒すためのプロセスでもあります。

裏切られた痛みを抱えながら、少しずつ前に進むには、
心の奥にある悲しみや怒りを見つめ、認め、解放していく作業が必要です。

ここでは、許しと自己回復がどのように重なっていくのか、段階ごとに紐解いていきます。

● 第1段階:感情を否定せず“そのまま感じる”

最初は、怒り・悲しみ・失望・混乱…さまざまな感情があふれてきます。
その感情にフタをせず、「こんなふうに感じてもいい」と認めることが回復の第一歩です。

無理に前向きになろうとせず、自分の心が叫んでいる言葉に耳を傾けましょう。

● 第2段階:「傷ついた自分」を抱きしめる

感情の波が少し落ち着いてきたとき、
次に必要なのは、自分自身を労わることです。

「よく耐えてきたね」「苦しかったよね」と、
自分が自分にかける優しい言葉こそが、心の傷に効く“癒しの薬”。

自分の価値を再確認することが、許しへの土台となります。

● 第3段階:過去と今の自分を“分けて”考えられるようになる

少しずつ、自分が経験した出来事を客観的に見られるようになります。
「あの時の自分は苦しかった」「でも今は少しずつ立ち直ってきた」
そうやって、過去と現在を切り離す視点が持てるようになると、
許す・許さないにかかわらず、自分の人生を前に進める力が湧いてきます。

● 第4段階:「私の人生を取り戻す」という実感

やがて、怒りや悲しみではなく、
「これからどう生きていきたいか」に意識が向き始めます。

「もうあの出来事に振り回されたくない」
「私自身の幸せを選びたい」

そう思えたとき、あなたの心は確実に回復へと進んでいます。
許しとは、“傷をなかったことにする”のではなく、そこから人生を取り戻すこと。
その道のりに、焦りも正解も必要ありません。

■ 12. 自分を責めないことが、心を守る第一歩

「私にも落ち度があったのかもしれない…」
「もっと優しくしていれば、不倫なんてされなかった?」
そんなふうに、自分を責めてしまっていませんか?

裏切られたショックや混乱の中で、自分を責めることで“原因”を見つけようとするのは自然な反応です。
でも――自分を責めることは、心をさらに深く傷つける行為でもあります。

ここでは、「自分を責めないこと」がいかに回復への第一歩であるかを、4つの視点からお伝えします。

● 不倫の原因は“選んだ相手”にある

不倫という行為を“選択”したのは、あくまで相手です。
たとえ夫婦関係に不満があったとしても、裏切るという行動を取った責任は、本人にあります。

「あなたが悪かったから裏切られた」なんてことは絶対にありません。
あなたの価値とは無関係です。

● 「自分を責めることで安心したい」という心理もある

心が大きく傷ついたとき、原因を“自分の中”に探すのは、
コントロール感を取り戻したいという心理が働いているからです。

「自分が悪かったなら、次は傷つかずに済むかもしれない」と思いたい。
でも、それは逆に、根拠のない罪悪感に苦しむ罠でもあるのです。

● 「弱さ」や「涙」は、責めるべきものじゃない

裏切られて泣いた、苦しんだ、自分を責めてしまった。
そんな自分を「弱い」と思っていませんか?

でも、苦しいときに涙を流すのは、あなたがちゃんと心を持っている証拠です。
傷ついたときに心が壊れそうになるのは、当然のこと。
その自分に寄り添ってあげることが、回復への第一歩になります。

● 自分を守れるのは、自分しかいない

誰かに裏切られたとき、もっとも大切なのは、
「自分が自分の味方でいてあげること」です。

「よく耐えたね」
「それでも生きているって、すごいことだよ」
そんな言葉を、自分自身にかけてあげてください。

誰よりも傷ついたのは、あなた自身です。
だからこそ、一番優しくしてあげるべき存在も、あなた自身なのです。

■ 13. 許す・許さないより大切なのは「自分の気持ちに嘘をつかないこと」

不倫されたあと、許すか許さないか。
その2択にばかり意識が向いて、苦しくなっていませんか?

でも実は――
そのどちらを選ぶかよりも、「自分の気持ちに正直でいられるかどうか」のほうが、ずっと大切なのです。

無理に答えを出そうとする前に、まずは「本当の気持ち」に耳を傾けること。
それが心を守り、自分らしい人生を歩むための第一歩になります。

● 許すことも、許さないことも“どちらが正しい”はない

世の中には、「許したほうが大人だ」とか
「許せないなら関係を続けるべきじゃない」といった、偏った価値観があふれています。

でも、感情に“正解”はありません。
大事なのは、他人の基準ではなく、自分が納得できる選択かどうか。
あなたの気持ちこそが、唯一の基準です。

● 「許したフリ」「怒ってないフリ」が一番つらい

関係を壊したくなくて、相手の前で笑顔を見せたり、
「もう気にしてないよ」と言ってしまうこともあるかもしれません。

でも、自分の本音を押し殺して続ける関係は、
じわじわとあなたの心をすり減らしていきます。

“フリ”ではなく、“本心”でいられる選択をすることが、
本当の意味での癒しにつながっていくのです。

● 自分の心を無視し続けると、あとで限界がくる

一時的に感情にフタをしても、心はずっと覚えています。
そのまま何年も我慢を重ねると、ふとした拍子に爆発したり、
心身に不調が現れたりすることも。

だからこそ、今の時点での“本当の気持ち”を見てあげることが大切です。
悲しいなら悲しい。許せないなら、許せないままでいいのです。

● 答えが出なくても、正直な心に寄り添うことが“癒し”になる

「許すかどうか、まだわからない」
「正直、決めきれない自分にモヤモヤしている」
――それでも大丈夫です。

決断を急がなくても、「今の自分の感情をちゃんと感じてあげる」こと自体が、心の回復につながっていきます。

誰かのためじゃなく、未来の自分のために。
まずは“嘘をつかない自分”でいることを、大切にしてあげてください。

■終わりに

不倫によって傷つけられた心は、簡単には癒えません。
「許したいのに許せない」──その葛藤は、決してあなただけのものではなく、
深く愛していたからこそ生まれる“心の叫び”です。

無理に答えを出そうとしなくても大丈夫。
まずは、揺れる自分の気持ちを認め、少しずつ向き合っていくことが、
本当の意味で“あなたを守る道”なのです。

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