GPS調査のメリットとデメリット
- 2020年07月07日
- 2024年02月09日
GPS調査とは?
探偵会社やGPSレンタル会社からレンタルして夫や妻、従業員が使用する車に取り付けて自分で調べる方が増えています。
確かに探偵事務所などに調査依頼をすると高額な料金がかかるので、GPSであれば低価格でスマートフォンやパソコンなどがあれば簡単に調べることができます。
しかし、利用したこともないのに一般の方がいざ使ってみるのは不安な点が色々あるかと思いますので、GPS調査でのメリットデメリットのお話しをしたいと思います。
GPS(グローバル・ポジショニング・システム Global Positioning System)機器を使って対象となる人物が使用する車やバイクなどに取り付け位置情報をパソコンやスマートフォンなどで調べることで、行動を把握することができます。
GPS調査のメリット
- 費用が安くすむ
- リアルタイムで行動を把握ができる
- 24時間昼夜問わず行動を監視できる
- 行動パターンを把握できるので証拠を掴みやすくなる
探偵事務所に依頼して人員を導入するより、はるかに低価格ですませることができます。
また、24時間リアルタイムに行動を把握することができるうえに、位置履歴などで軌跡をたどることが可能なので夜中や朝方も常に監視している必要はありません。
GPS調査のデメリット
- 車両にしか取り付けられない
- 証拠能力としては不十分である
- 器物損壊などの違反行為になる可能性がある
対象者に機器を取り付けることはもちろんできません。 超薄型のGPSなどをキャリーケースや鞄ににしのばせることは出来ますが、それでも見つかる可能性が大きいのでお勧めはできません。
また、写真や動画などの記録方式ではないので裁判での証拠にはなりません。取り付ける際に敷地内に無断で侵入したり車両を傷をつけたりすると住居侵入罪や器物損壊罪などの違法行為になり、プライバシー権の侵害に抵触する可能性があります。(これに関しては婚姻関係を結んでいる夫婦だったり、雇用関係にあっても該当する場合があります)
その他には機器の設置場所が悪く紛失、破損させてしまったなど様々あります。
GPSの種類
GPSロガー
衛星からの位置情報を受信して、位置を端末に記録します。
リアルタイムGPS
衛星とGPS端末で相互に通信を行い、位置情報を表示します。
メリットデメリットとしてはGPSロガーは情報を端末に記録するので、閲覧するにはわざわざ取り外しパソコンなどで確認するしかありません。
リアルタイムGPSはスマートフォンやカーナビに利用されている現在位置情報やマップ機能に使われているものなので、手軽にスマートフォンなどで確認することができるので機能としては断然リアルタイムGPSをお勧めします。
ネットショップで購入することもできますが、なかには位置情報が検索できない、電源が入らないなどの粗悪品なども売っており、位置情報が検索できても正確な位置がわからないこともあります。
GPSの取り付け方
GPS端末を見たことがある人もいると思いますが、ライターくらいの大きさのものやクレジットカードほどの薄さのものまで様々あります。
探偵が使用している端末は長時間使用するためにバッテリーが大容量のものなので、だいたいタバコの箱くらいの大きさのものを使っており、強力な磁石で車の底やバイクのフレームの下に取り付けます。
前述にお話ししましたがもちろん人に直接取り付けることはできませんが、なかにはカードやライターほどの端末を鞄の中にしのばせる勇気がある方もいます。(気づかれたときのリスクが大きいので私はやりませんが)
今の車は車体の底に樹脂製のパネルが貼ってあったりするので、ちゃんと取り付けないと端末が落ちてしまい後続の車に潰されたりするので気を付けなければいけません。
おすすすめのGPSサービス会社としてはGPSnext、 マップステーション、 トラッキモなどです。
3社とも探偵業者がよく使っている会社なのですが、GPSnextは利用料金は高めですが使い勝手もよく自分の位置情報と連動できるので相手と自分の位置関係が非常にわかりやすいです。
マップステーションはコスパもいいし使っている探偵業者も多くいるので長期間使う方はおすすめかもしれません。
あとは30日間レンタルで15,000円で提供しているレンタル会社もありましたが、私は使ったことがないので使用用途によっては比較してみるのもいいかかもしれません。
使い方を間違えると違法行為!?
第三者が、赤の他人の車にGPSを設置したりすると ストーカー規制法違反、 前述でも記載しましたが取り付ける際に勝手にマンションなどの敷地内に入れば 住居侵入罪、車に傷をつければ 器物損壊罪が適用されます。
当然、夫や妻にも家族だからと言ってプライバシーがあるので許されるわけではありませんが、車は夫婦の共有財産にあたりますので自分の所有物にGPSを取り付けるという解釈になります。
GPSの利用自体に取り締まる法律がなく、グレーゾーンというだけで法的に認められているわけではありません。
上記の説明は夫婦、家族所有の車なので合法でも違法でもありませんが、社用車に取り付けるのは第三者(会社)の所有物なので違法になります。
もちろん、交際していたとしても法律上は第三者になりますので違法行為にあたります。
それに、もし相手に気づかれたときにはその後の関係性は修復困難となるでしょう。レンタル業者によっては売り上げのために説明もなく、長期の利用を進めてくるところもありますので自分の判断で利用することが大事かと思います。
まとめ
GPS機器は確かな証拠として裁判資料にはなりませんが使い勝手もよく便利なものですので夫や妻の帰りが遅く浮気の疑いがある場合や、従業員の就業状況を知りたい経営者の方が事実を知るのにはいいかもしれませんが、利用方法を誤ると色々な意味で取り返しのつかないことになってしまいます。
今はネットで検索すればGPSの使用方法や取り付け方から法律などの詳細が掲載されているのでまずは調べたほうがいいかもしれません。
費用もないけど、どうしても調べたいときは車両への取り付けから、検索、レポートを低価格で提供している法律に精通した探偵事務所もあるので、そういった会社に依頼してみるのもいいかもしれません。