婚姻費用を貰い続ける方法について

夫と別居!離婚しないで婚姻費用を貰い続ける方法

  • 2022年10月12日
  • 2024年02月01日

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婚姻費用は別居が解消、または離婚が成立するまで請求することができます。


なかには、別居の原因を作った有責配偶者から離婚しないで婚姻費用だけ貰い続けたいとお考えになる方も少なくないかと思います。


不倫して別居の原因を作った夫から婚姻費用を請求し続けたいとお考えの方は参考にしてみてください。

 

婚姻費用とは

婚姻費用とは同居・別居にかかわらず、夫婦の収入の多い方から少ない方に支払われる生活費全般のことです。


民法752条では「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」と規定されています。


夫婦は互いに協力扶助する義務があるため、法律上の夫婦である限り婚姻費用は分担しなければなりません。


そのため、たとえ別居中や離婚協議中であっても夫婦は互いの生活を保持する義務があるので、夫婦である間は収入の高いほうが低いほうに対して生活費を支払わなくてはならないのです。


この、婚姻費用は離婚が成立すれば支払い義務はなくなりますが、離婚後に未成年の子どもがいる場合は養育費を支払はなければなりません。


この婚姻費用の支払いを求めることを「婚姻費用分担請求」といいます。

婚姻費用の請求方法

婚姻費用を決めるには、まず夫婦で話し合いをすることが一般的です。


話し合いで決める場合、婚姻費用の金額は自由に決めることができるので婚姻費用の算定表の相場より高くなっても、双方が合意すれば問題ありません。


しかし、相手が話し合いに応じない場合や合意できなかった場合は家庭裁判所に「婚姻費用分担請求調停」を申し立てることになります。


調停では調停委員が夫婦の意見や事情を聞きながら妥当な婚姻費用の金額を提示するなどして、両者の合意を目指していきます。


また、話し合いをする前や調停を申し立てる前に内容証明郵便で相手に請求することをおすすめします。


内容証明郵便を送ることによって、相手に話し合いに応じさせることや送付した日時や手紙の内容が公的に記録されるため、婚姻費用を請求した事実を証明することができます。

調停成立の場合


調停で婚姻費用の合意ができて成立した場合、「調停調書」が作成されます。


調停調書は調停で決められた内容が記載されます。


調停証書は裁判の判決書と同等の効力があるので相手からの婚姻費用の支払いが滞れば強制執行で回収することが可能です。


強制執行によって、給料や預貯金といった財産を差し押さえることで婚姻費用が支払われないといった事態を回避することができます。

調停不成立の場合


調停で婚姻費用の合意ができず不成立となった場合、手続きは審判に移ります。


審判では調停で話し合った内容や夫婦の事情などをもとに、裁判官が算定表に基づいた婚姻費用の金額を決めて支払い命令を下します。


そして、審判で決まった内容をもとに「審判書」が作成されます。


審判書も裁判の判決書と同等の効力があるので相手が婚姻費用を支払わなければ、強制執行によって給料や預貯金といった財産の差し押さえが可能になります。

婚姻費用を請求できる期間

婚姻費用の支払いが始まるのは請求したときからが一般的です。


しかし、婚姻費用の分担が話し合いで成立していなければ、この「請求したとき」というのは家庭裁判所に婚姻費用分担請求の調停を申し立てた時点のことです。


別居して数カ月経過してから調停を申し立てたとしても、過去に遡って婚姻費用を請求することはできないので別居から申し立て時の期間の費用は認められません。


認められない理由として、請求しなかったということは婚姻費用をもらわずとも生活できたと考えられるからです。


そのため、別居前に婚姻費用の分担について話し合いが成立していなければ、別居と同時に家庭裁判所に調停を申し立てることが賢明です。


婚姻費用の支払いを受けられるのは請求が認められてから離婚が成立するまで、または別居が解消されるまでの期間です。


なお、未払いの婚姻費用については、離婚の際に財産分与で清算できる場合もあります。

請求できる婚姻費用の金額

婚姻費用の相場は、裁判所が定めている「養育費・婚姻費用算定表」に基づいて計算されるのが一般的です。


婚姻費用は子どもの有無や人数・年齢によって算定表がわかれており、それぞれの表では支払う側と受け取る側の収入に応じて標準とされる金額が記載されています。


なお、家庭裁判所の婚姻費用分担請求の調停や審判でもこの婚姻費用算定表が採用されています。

養育費・婚姻費用算定表

婚姻費用の金額は以下の要素で決まります。

・子どもの人数
・子どもの年齢
・給与取得者と自営業者
・夫婦の年収

婚姻費用を貰い続けるためには

婚姻費用を受け取る側としては離婚しないで別居したまま、長期的に婚姻費用を貰い続けたほうが都合がいい場合もあります。


離婚しない理由としては、離婚の条件に納得がいかない、離婚後の生活に不安があるなど様々です。


しかし、離婚をしないでなるべく婚姻費用を貰い続けるには以下の条件が必要になります。

不貞の証拠を掴む


不倫をして別居の原因を作った有責配偶者から離婚裁判を起こしても相手が合意しない限り、裁判所は原則認めません。


これは有責配偶者からの離婚請求は信義則違反であり、相手配偶者は浮気までされた挙句、離婚まで認められては公平ではないという裁判所の考え方によるものです。


例外として、有責配偶者の離婚が認められるのは長期間の別居か、夫婦の間に未成年の子どもがいないか、配偶者が過酷な状況にならないかなどが条件です。


したがって、相手からの離婚請求は本人が合意しない限り、原則として認められることはないので子どもが成人するまでの間は婚姻費用を貰い続けることができます。

別居を続ける


夫婦は互いに同居の義務がありますが、相手の不貞行為やDVなどが原因で一緒に同居することが困難になる場合があります。


たとえ同居していなくても夫婦の義務として相手の生活を保持しなければなりませんので、いずれ離婚する予定であっても、夫婦である以上は婚姻費用の支払いは続きます。


しかし、不倫の証拠などがなければ長期の別居をすることによって、今後、夫婦関係は修復しないと判断されると離婚事由の「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当し、離婚が認められてしまう可能性があります。


別居期間に明確な基準はありませんが、およそ3~5年といわれていますので長期の別居はこのようなリスクもあるので注意が必要です。

離婚に応じない


相手から離婚の申し出に対して応じないのも婚姻費用を貰い続けるのに大事なことです。


ただし、離婚協議を続けていれば婚姻関係は既に破たんしていると判断されるおそれがあり、離婚調停・訴訟を申し立てられれば認められしまう可能性があります。

夫婦としての実態を作る


婚姻費用を貰い続けるには、婚姻関係がまだ破たんしていないことを証明しなければなりません。


これも、婚姻関係が破たんしているとみなされ、離婚請求をされれば認められてしまう可能性があるためです。


そのため、配偶者と定期的に連絡を取る・子どもを含めて会うなどして関係修復に努めていることをアピールすることが必要です。

合意した内容を書面に残す


婚姻費用について、相手と話し合って決めた内容や条件は合意書として書面に残すことが大事です。


公正証書にしておけば、もし相手からの支払いが滞れば強制執行で給料や財産を差し押さえることができるので婚姻費用の未払いを心配する必要がなくなります。

婚姻費用を請求できないケース

夫婦であれば婚姻費用を分担する義務がありますが、なかには婚姻費用を請求できない、もしくは請求しても減額されてしまうケースがあります。


次のようなケースは婚姻費用の請求が認められない、もしくは減額されてしまう可能性があるので注意が必要です。


ただし、婚姻費用と子どもの養育費は別問題なので養育費に関してはどのような場合でも請求することは可能です。

勝手に別居した


夫婦は必ずではありませんが同居することが法律で定められています。


正当な理由がなく、相手の同意を得ずに勝手に家を出て別居することは夫婦の同居義務に反していることになります。


したがって、自ら同居義務に違反していながら婚姻費用を請求することは権利濫用として認められません。


もし、認められたとしても婚姻費用は減額される可能性が高いでしょう。

自分が別居の原因を作った


自ら不倫やDVなどで夫婦関係を破たんさせて別居に至った場合でも、有責配偶者からの婚姻費用の請求は権利濫用として認められません。


不倫やDVをしたにも関わらず、婚姻費用を請求することは自分は夫婦の義務を守らないのに相手に夫婦の義務を果たさせることになるからです。


このような言い分は調停・裁判では通らず、権利濫用や信義則違反として全額認められない、または減額される可能性があるでしょう。

相手に支払い能力がない


婚姻費用は夫婦の扶助義務のもとに支払われるもので、相手の生活水準を自分と同じ程度に保持させる義務のことです。


そのため、相手が病気や怪我などで働けず自分の生活にも困窮している状況であれば婚姻費用は請求できないことになります。


また、生活保護を受けている場合でも同様に婚姻費用を請求することはできません。

まとめ

婚姻費用は別居していても夫婦である以上、収入の高いほうが低いほうに支払わなければなりません。


話し合いで決める場合、婚姻費用の金額は自由に決めることができるので婚姻費用の算定表の相場より高くなっても、双方が合意すれば問題ありません。


また、長期的に婚姻費用を貰うためには、別居を続けながら夫婦の関係を維持する必要があります。


不倫の証拠を掴んでおけば有責配偶者からの離婚請求は、原則認められないので長期的に婚姻費用を請求することができます。


不倫の証拠を掴んで婚姻費用を貰い続けたいとお考えの方はご相談ください。

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