被害者から加害者へー不倫された妻が自ら不倫をする心理
- 2025年02月09日
- 2025年04月24日

配偶者に裏切られ、心に深い傷を負った妻が、やがて自分も不倫に走ってしまう──このようなケースは珍しくありません。
周囲からは「仕返しでしょ」「感情的になっているだけ」と見られがちですが、実際には、怒りや悲しみ、孤独、不安、そして自己肯定感の低下といった、複雑な心理が背景にあります。
本ブログでは、不倫をされた妻がなぜ不倫という選択に至るのか、その心理的背景を多角的に解説します。感情に振り回されず、自分自身を見つめ直すヒントとしてお役立てください。
1. 復讐・仕返しの心理
(1) 「裏切られたから、仕返ししてやる」という心理
- 不倫された側の怒りや悔しさが、自分も不倫をすることで配偶者にダメージを与えようとする動機になる。
- 「私だけが傷ついたままでいるのは許せない。あなたにも同じ苦しみを味わわせたい」という感情が強まる。
- 復讐のために不倫をするケースでは、特に配偶者にバレることを意識的に行うこともある(わざとSNSに投稿する、夫に気づかれるようにするなど)
(2) 「どうせ夫もしているから、自分も自由にしていい」
- 夫が先に不倫をしているから、自分がしても問題ないという心理(相殺の感覚)
- 「あの人は好き勝手しているのに、私だけが我慢するのはおかしい」と思い、不倫に対する罪悪感を軽減させる。
2. 自己肯定感の回復
(1) 「私もまだ愛される存在だ」と実感したい
- 不倫された側は、自己肯定感(自分には価値があるという感覚)が大きく傷つく。
- 「私は魅力がないから不倫されたのでは?」という疑念が生まれる。
- そこで 別の男性から求められることで、「まだ私は愛される価値がある」と確認しようとする。
- 特に、夫から「女として見られていない」と感じていた場合、他者からの関心が自尊心を回復させる手段になる。
(2) 「女性としての魅力を再認識したい」
- 夫婦関係が冷え切っていると、「女性としての魅力が失われた」と感じやすい。
- 不倫を通じて「異性から求められること」が、自分の価値を確認する手段になる。
3. 孤独・寂しさを埋めるための不倫
配偶者の不倫によって深く傷ついた妻は、「心の居場所」を失ったような感覚に陥ることがあります。家庭内で会話が減り、信頼関係が崩れた状態が続くと、心はどんどん孤立していきます。
そんな孤独や寂しさを埋める手段として、別の異性との関係に踏み出してしまうことがあります。不倫相手に癒しや安心感を求め、ただ話を聞いてくれる存在、優しく接してくれる存在に惹かれてしまうのです。
この場合、不倫相手との関係は必ずしも「恋愛感情」に基づくものとは限らず、「心の逃げ場」として依存してしまうケースもあります。
4. 壊れた関係への「諦め」からくる行動
配偶者に裏切られた経験は、心に大きなショックを与えると同時に、「もうこの人との未来はない」という強い失望感を抱かせます。
中には、「夫婦関係はもう終わったもの」と割り切ってしまい、自分の人生を再構築する一歩として他の異性との関係を持つ人もいます。
倫理的に問題があると理解していても、「心が家庭から離れてしまっている」状態では、その判断が鈍ってしまうのです。結果的に、自己防衛や自立の一環として不倫に走ってしまうこともあります。
5. 感情の麻痺と現実逃避
長期間にわたって裏切りに苦しみ続けていると、人は感情を麻痺させてしまうことがあります。
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誰かを信じることが怖い
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何かを感じるのがつらい
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何も考えたくない
こうした心理状態の中で、目の前にいる誰かに逃げ場を求めるのは自然な流れともいえます。
現実から一時的にでも逃れられるなら、不倫という選択肢すら「癒し」と感じてしまう。それほどまでに、心が追い詰められている状態なのです。
不倫に走った後の後悔とリスク
不倫によって一時的に満たされた心も、やがて罪悪感や自己嫌悪へと変化していくことが多いです。また、次のようなリスクも伴います。
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配偶者との関係が完全に破綻する
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子どもとの信頼関係が崩れる
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自分の価値をさらに見失う
「自分を守るための行動」が、かえって自分を苦しめてしまう結果にもなりかねません。
不倫の被害から立ち直るために必要なこと
不倫の被害に遭うと、心に大きな傷を負い、自分を見失ってしまうこともあります。ですが、そこから少しずつでも前を向くことは可能です。以下に、立ち直りに向けたヒントをご紹介します。
(1)自分の感情に正直になる
まず大切なのは、怒りや悲しみ、悔しさなどの感情を無理に抑え込まないこと。つらい気持ちは当然のことです。自分の心を否定せず、ありのまま受け止めることが回復への第一歩です。
(2)一人で抱え込まない
信頼できる家族や友人、専門のカウンセラーに話すこともとても大切です。感情を言葉にして誰かに聞いてもらうだけでも、心の整理が進みやすくなります。
(3)自分の人生に目を向ける
不倫問題にばかり囚われてしまうと、自分自身の生活や夢を見失いがちです。自分が本当にやりたかったことや、将来どう生きたいかを考えることで、新しい希望が見えてくることもあります。
感情を整理する方法
不倫という出来事は、複雑な感情の渦を生み出します。その整理には以下のようなアプローチが有効です。
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書き出す(ジャーナリング):自分の気持ちを紙に書き出すことで、客観的に状況を見ることができます。
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感情を分類する:「怒り」「悲しみ」「喪失感」など、今抱えている感情を言葉で分類し、それぞれに名前をつけてみる。
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気持ちの波に付き合う:感情には波があります。「今日は辛いけど、明日は少し楽かもしれない」と、日々の変化を受け入れることが大切です。
夫婦関係を再構築すべきか?その判断基準
再構築を考えるか、離婚という選択を取るかは非常に難しい問題です。以下のような観点から、自分の気持ちと向き合ってみましょう。
再構築に向いているケース
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配偶者が心から反省し、具体的な行動で償いを見せている場合
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夫婦間の対話が再び成立し始めている
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お互いにもう一度向き合おうとする意思が見えるとき
離婚を考えるべきケース
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不倫が繰り返されている
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配偶者に誠意が見られない
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自分が心身ともに限界を感じている
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子どもに悪影響が出ていると感じる
最終的には「自分がどう生きたいか」「どういう環境が自分にとって安心できるか」を軸に判断することが大切です。
どう立ち直るか?友人やカウンセリングのサポートを
自分一人で感情の整理がつかない場合は、友人やカウンセラーなど、信頼できる第三者に話を聞いてもらうことが大きな助けになります。 感情を抑えつけるのではなく、安心して吐き出せる場所を持つことが、回復への第一歩です。